接客している相手から「よくわからないんだよね」と言われたら、あなたはその人をどう接客しますか?今回、無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』の著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、実は気を付けなければいけない「知らない」と言ってくる人への接客を語っています。
「知らない人」に気をつけろ
お客様を接客していると時折、「よく知らない」という人と出会うことがあります。
例えばファッションに関する店なら、「ファッションのことはよくわからない」。
コスメに関する店なら、「コスメや美容のことはよく知らない」といった具合にです。
こういうお客様と出会った時は、注意深く接する必要があります。
それはなぜか?
「知らないから丁寧にするんでしょ」と思う人もいるでしょうが、それだけではありません。
実は、めちゃくちゃレベルの高い人ほど知らないということを平気で言ってくるからです。
これはビジネスの現場ではよくある話でもあります。
相手があまり詳しくないだろうとたかを括って話を進めていると、実はその相手がものすごく詳しい人で後々血の気が引いた、みたいなことはままある話です。
頭の良い人ほど自分がわかっていても、「自分が知らないことがあるかも」、「知らないと伝えた方がいろんな情報が引き出せるかも」といった考えを持っていて、平気で知らない体で接してきます。
これに気づかずに、「しめしめ、この人は自分よりも知識がなさそうだから語れるぞ」なんて思って語り倒していると、後で大恥をかくみたいなことがあります。
別に相手は悪気があるわけではなくて、ただ新しい情報が出てくるかもしれないという素直な好奇心や貪欲な姿勢なだけ。
そしてこういう人がお客様の中にもたまにいらっしゃるんですね。
そんなお客様に対して、「この人はよくわかっていないから」と適当な接客や知識を披露しているとえらい目に遭います。
だから注意が必要なのです。
こうした場合の対処法はひとつ。
先述したように「丁寧に接する」ことに尽きます。
相手が知らないだろうからと適当なことをするのではなく、知らない相手だからこそじっくりと接していく。
ただ物腰を柔らかく丁重に扱うという意味ではなくて、相手の知識やスキルを確認しながら自分をひけらかすようなことなく真摯に対応するという意味です。
こういうタイプの人はめちゃくちゃ仕事ができる人が多いだけに、ちゃんと丁寧に対応していれば大きな信用を得られます。
「知らない」「よくわからない」と言っているお客様は、本当はどんな人なのか。
赤っ恥をかいたり、下手な損失を生み出さないためにも、慎重に見極められるようになりましょう。
今日の質問&トレーニングです。
1)「知らない人」になることで、その人にどんなメリットがあると考えられますか?
2)お客様が「知らない人」だった時、あなたはどんな対応を心がけますか?
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