米海洋大気局(NOAA)の予測で37%という高い確率で「スーパーエルニーニョ」の発生が予測されています。10年ぶりとなる地球規模の異常気象は、11年前の2015年には東京で観測史上初の8日連続猛暑日、9月の鬼怒川決壊など甚大な被害をもたらしました。今回のメルマガ『デキる男は尻がイイ-河合薫の『社会の窓』』では、健康社会学者の河合薫さんが、過去のスーパーエルニーニョが引き起こした異常気象を振り返りながら、今年の夏に警戒すべき気象災害と、私たちが今すぐできる備えについて語ります。
※本記事のタイトル・見出しはMAG2NEWS編集部によるものです
プロフィール:河合薫(かわい・かおる)
健康社会学者(Ph.D.,保健学)、気象予報士。東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(Ph.D)。ANA国際線CAを経たのち、気象予報士として「ニュースステーション」などに出演。2007年に博士号(Ph.D)取得後は、産業ストレスを専門に調査研究を進めている。主な著書に、同メルマガの連載を元にした『他人をバカにしたがる男たち』(日経プレミアムシリーズ)など多数。
「スーパーエルニーニョ」発生でどうなる?
これまでも温暖化と台風については何度も書いてきましたが、今年は地球規模で異常気象をもたらす「スーパーエルニーニョ」が10年ぶりに発生する可能性が高まっています。 米海洋大気局(NOAA)の予測では、発生確率は37%とかなりの確率です。
「スーパーエルニーニョ」は、その名のとおりエルニーニョ現象の中で非常に強いものを指す言葉です。観測データが確認できる1950年以降では、1982~83年、97~98年、2015~16年の過去3回発生しました。 11年前の2015年には、観測史上最強クラスの規模で発生し、世界的な異常気象や記録的な世界平均気温の更新を引き起こしました。
11年前の異常気象を振り返る
といってもみなさん、忘れてしまった!と思うので、ざっとおさらいします。 東京都心では観測史上初となる8日連続の猛暑日(最高気温35℃以上)を記録。 また、記録的な暖冬で12月には東京で季節外れの夏日(25度以上)を観測しました。 8月中旬から9月上旬にかけては、西日本から東北の広い範囲で記録的な多雨と日照不足になりました。特に台風第18号等の影響で、9月7日~9月11日にかけて、関東、東北で記録的な大雨が発生し、茨城県常総市などで鬼怒川の堤防が決壊し、大規模な浸水や土砂崩れによる甚大な被害が発生しました。 この年は、世界気温も過去最高を記録しています。 世界各地で水害が相次いだほか、大規模な山火事がカリフォルニア州などで発生。 また、米航空宇宙局(NASA)の衛星データ解析では、熱帯地域の二酸化炭素が、15~16年にかけて急増していたことが判明しました。原因は記録的な干ばつと気温上昇で、植物によるCO2吸収が激減してしまったのです。 特に南米やアフリカ、東南アジアでの増加が目立ち、この2000年間で最大規模の増加量との推計結果も報告されています。
今年も気象災害への備えを
なんだか書いているだけで気が重くなってしまうのですが、今年もすでに異例の暑さが続いていますし、これから9月までは台風シーズンです。 特に6月は梅雨前線も活発化し、各地で線状降水帯が発生するリスクも高まります。 気象災害は、備えることで減災できます。 今のうちに災害が起きたときの家族との連絡方法や、避難場所の確認などをしておいてくださいね。
みなさんのご意見、お聞かせください。
この記事の著者・河合薫さんのメルマガ
image by : Shutterstock.com









