「大麻小学生」報じた朝刊に「大麻の効果」を載せた朝日のタイミング

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最近、京都で大麻を使用した小学生に関するニュースが世間を騒がせましたが、その報道を掲載した同じ朝日新聞朝刊に「アメリカで合法大麻広がる」という記事が掲載されていたことをご存知ですか? 『辛坊治郎メールマガジン』の著者である辛坊さんは、この朝日のダブルスタンダードとも言える紙面構成を「間が悪い」と指摘。この「大麻の合法化」について、あなたならどう考えますか?  

朝日新聞、間が悪いわ

実は京都の「大麻小学生」の高校生の兄が逮捕されたニュースを伝えた11月12日、同じ朝刊の国際面に「合法大麻アメリカで広がる」っていう長文のルポが掲載されていたんです。社会面で「とんでもない話」として、若年層の大麻汚染のニュースを大きく報じていながら、国際面で「アルコールやたばこに比べ中毒や依存性が比較的低い」だの、「慢性の痛みや神経障害痛などに、大麻が効果がある可能性が示唆されている」だの書くってどうなんでしょうね。

 国際面の記事によると、アメリカ50州の内23州と、ワシントンDCで既に医療目的の大麻が合法化されているそうです。ちなみに、星条旗の星の数は州の数と同じ50ですが、首都のあるワシントンDCはどこの州にも属さない特別区ですから、行政単位としては51あるんですね。またアラスカ、コロラド、ワシントン(ワシントンDCは東海岸ですがワシントン州は西海岸にあります。釈迦に説法ですいませんが、ややこしい国ですね)オレゴンの4つの州は娯楽用の大麻使用を認めています。しかし医療用しか認めていない州でも、医者に行って「不眠です」と言えば大抵処方箋を書いてくれるそうですから、アメリカの半分以上の州で既に大麻は「合法化」されてるんですね。一応合法化を「」でくくったのは、今でも連邦法では違法に違いありませんから、連邦警察が摘発しようと思えば不可能でないからです。でもまあ、アメリカで通常の大麻所持で摘発って聞いたことないですけどね。

 さて大麻吸引に問題があるのか?

これについては私の大学時代の同級生の「イワオ君」が貴重な証言をしてくれています。彼は、私がバックパッカーでヨーロッパ、北アフリカを回ったことに触発されて中東、インド、東南アジアなどを長期旅し、そのために大学を卒業できなくなりました。アホです。でもその後コピーライターで成功し、今や岐阜県の大きな本陣の跡取りに納まってますから、結果的に人生の選択としては良かったんでしょう。彼はインド旅行から帰って来てこう言いました。

 「あのさあ、大麻って習慣性も依存性も無くて安全って言うよね。でもあれ嘘だと思うよ。インドで毎日大麻やってるやつと話しすると、やっぱりどっか変だよね。なんていうか、人間そのものが腐ってくるんだよね」

 だそうです。 

image by:Shutterstock

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著者/辛坊治郎
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