当然ですが、「バカ」と言われるとムカッときますよね。でも、「それが褒め言葉になるんだ」という本が今回の『毎日3分読書革命!土井英司のビジネスブックマラソン』で紹介されています。タイトルの勢いにちょっと驚きますが、中身は珠玉の言葉たちでいっぱいです。バカ、大いに結構!
『「バカ?」と言われて大正解』リッチー・ノートン、ナタリー・ノートン・著 パンローリング
こんにちは、土井英司です。
長く書評をやっていると、「どうしてこんなによい本がこんなに売れていないんだ?」と驚く本にしばしば出会います。
その多くはタイトルが間違っていたからで、事実、本田健さんと土井が絶賛していたにもかかわらず絶版となった「箱」は、「自分の小さな『箱』から脱出する方法」と改題されてから20万部を超えるベストセラーとなり、最近ではラグビー選手の五郎丸歩さんも絶賛し、話題となっています(ちなみに、装幀家の寄藤文平さんは、「これまで装幀した本の中で一番面白い本かも」と述べています)。
※参考:「自分の小さな『箱』から脱出する方法」
編集者にとっては苦い思い出でしょうし、事実タイトル付けは本当に難しい作業ですが、それでもよい本が売れないのを見ると、胸が痛みます。だからこそ、そんな本に出会ったときは、声を大にしてその良さを伝えたい。それが書評家の務めでもあると思うのです。
ということで本日ご紹介する1冊は、「『バカ?』と言われて大正解」。アマゾンでダウンロード数トップを飾った電子書籍『Resumes Are Dead and What to Do About It』の著者であり、人気ブログ「Start Stuff」の作者でもあるリッチー・ノートンとその妻が、「バカげたアイデア」を実行して成功した偉人たちのエピソードや言葉を集め、充実した人生を歩むためのヒントを示しています。
本書によると、
偉大な成功には共通点がある。それは「バカバカしさ」だ
そして、愚か者が成功する理由として、アインシュタインがこんな言葉を残しています。
天才と愚か者の違い、それは、天才には限界があるということだ
(アルバート・アインシュタイン)
われわれの多くは、本当はリスクを冒してやりたいことに挑みたいのに、その挑戦を避けて一生を終えてしまいます。それは「後悔する人生」であり、その後悔する人生を送る人には、共通の言い訳がある。それが、以下の3つです。
- 時間が足りない
- 必要な教育も受けていないし、経験もない
- 十分な資金がない
本書では、これら3つの言い訳を退ける考え方が示されており、成功した偉人たちのエピソード、言葉がそれに説得力を添えています。
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