インド人に認知症が少ないワケは、カレーをよく食べるから?

2015.05.21
by sakky(まぐまぐ編集部)
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厚生労働省の調査によると、65歳以上の4人に1人が認知症とその予備軍にあたると推計されています。認知症には、「薬物療法など根本的な治療方法がない」といわれてましたが、実は近年の研究で、認知症の予防ならできるということがわかってきました。

その救世主とも言われるのが、なんと食べ物のカレーなんだそうです。

「いやカレーは飲み物だろ」だという意見はさておき、カレーといえばインド人。実はインドのアルツハイマー病の発症率はアメリカ人の4分の1しかなく、カレーを頻繁に食べるインドでは、圧倒的に認知症の発症確率が低いという調査結果が出たという。

そこで金沢大学の研究チームがカレーのスパイスに含まれる成分を調べた所、クルクミンが認知症の予防に効果があることがわかったと週刊朝日が報じています。

クルクミンはポリフェノールの一種で、抗酸化作用や抗炎症成分があることが以前から知られている。私たちはアルツハイマー病の脳の変化に特別な効果があるかどうか実験しました。まず試験管内でアルツハイマー病の脳の病変の状態を再現し、クルクミンがそれを阻止するかどうかを調べました

この臨床実験の結果、認知症と関係があると言われている「アミロイドβ」をクルクミンが分解する効果があることがわかりました。つまりカレーのスパイスに含まれる成分が、認知症の進行を遅らせる可能性があるということが判明したんですね。

あくまでも臨床実験の結果で、クルクミンが脳を修復するかはまだまだ検証が必要とのことですが、カレーを食べると認知症の予防にはなりそう。

ちなみにクルクミンとは、カレーを黄色くさせているターメリック(ウコン)の主成分のこと。食べるなら黄色いカレーを選ぶと良さそうですね。

それにしてもカレーにそんな効能があったなんて驚きです。調べてみると、カレーに使うスパイスはインドや中国では古来よりとしても使用され、がんや糖尿病、高脂血症の予防に効果があることも明らかになっています。カレーは飲み物とかふざけて言ってましたが、これからは「カレーは食べる漢方薬」と言ってもよさそうです。

source: 週刊朝日
文/崎田とき

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