原因は子供じゃない。ママの育児イライラが解消する3つのステップ

shutterstock_279038345
 

なかなか思うようにいかない子育てに、日々ストレスを溜めている親御さんは多いと思います。でも、だからといって子どもに辛く当たってしまうと、人格形成に深刻な影響を与える恐れもある……と語るのは、家庭教育アドバイザーとして活動中の柳川由紀さん。自身のメルマガでは、そんな子育て中のイライラに悩む母親に向けた、3つの解消法が紹介されています。

子育て中のイライラ、どうすればいい?

shitumon自分の話を聞かない子どもにイラつきます。また、子どもの言動にもイラついてしまいます。どうすればイライラを解消できるでしょうか?
(小1(女)未就園児(男)のお母様より)

 

 

家庭教育アドバイザー 柳川由紀さんの回答

イライラの原因は、ほとんどの場合、子どもにはない、ということを御存じでしょうか?

実際は、疲労、寝不足、仕事の問題、家計不安、夫や妻、舅、姑との関係、ご近所トラブルなどのストレスを抱えていることが原因になっていることが多いのです。そのため、子どもがぐずったり、言うことを聞かなかったりすると、イライラスイッチが入り、子どもにぶつけてしまいます。そのイライラを解消しましょう。ポイントは以下の3つ

1、まずは何がストレスになっているのかを考え、一つずつ取り除きます。
例えば、疲労や寝不足の場合は、子どもが寝ている間に家事をしようと思わずに、子どもと一緒に思い切って寝てしまうことをお勧めします。家計の苦しさがストレスならば、食材以外は、フリマやバザーで買うように心がけてみてはいかがでしょう?

2、次にイライラの原因は、子どもではないことを冷静に見極めましょう。
例えば、子どもに「ママがイライラするのは、このお部屋が散らかっているからよ」と言えば、子どもは自分が原因ではないとわかり、ひと安心します。叱られて萎縮するのではなく、むしろ片づけを手伝ってくれるかもしれません。

3、そして「理想の母親像」を捨てましょう
子どもや夫のために自分のことを後回しにする良妻賢母が良し、とされる考え方が根強く残る日本では、その理想像が子育て中の母親を追い詰めます。それによりストレスが溜まってイライラしては、良くありません。

家庭教育アドバイス……「イライラ子育て、子どもへの影響は?」

親から、きつい言葉をぶつけられたり、しょっちゅう親の怒った形相を見たりしている子どもは、「自分が悪いからだ」と思うので、親を避けるようになったり、反対に、親に媚びるようになったりします。自分に自信を持てず、自分の意見を言えない人間になったり、権力のある人に媚びたりする人間になったりするかもしれません。

また、イライラして子どもを無視していると、子どもは親の注意を引くため、わざと問題行動を起こすようになります。イライラした親にいつも自分を否定され、追い詰められた子供は、行き場を失い、自分を受け入れてくれる場所を探すようになります。

出会い系サイトへアクセスする子どもたちのアンケートによると、「自分を認めてくれる人に会いたいから」という場合が多いことがわかっています。

子育て中のイライラは子どもに何も良い影響を与えません

子どもが悪いことをしたら、叱ることは大事です。その際、どのような行動が悪かったのか、その行動によって何が起きたのか、をきちんと伝えましょう

イライラ感情に任せ、子ども暴言を吐くのは絶対にNGです。子どもの心に傷をつけます。そして子供を委縮させるだけです。「子育てをしているからイライラする」というのは、多くは思い込みです。どうかイライラの原因は子ども以外にある、ということを念頭に置いてストレス解消に努めましょう。親の笑顔が子どもにとって最高の心のビタミン剤なのです。

image by: Shutterstock

『子どもを伸ばす 親力アップの家庭教育』
家庭教育のプロとして、教育相談員の経験を生かしながら、親としての接し方のコツをお伝えします。専門である教育心理学、家庭教育学をベースに家庭の中でできる「子どもを伸ばすためのコミュニケーション術」を「親の力」に視点を置き、毎週月曜、木曜の二回に亘って配信予定です。乳幼児、小学生、中学生、高校生、大学生など発達段階に応じた子どもへの声掛けを具体的にご紹介します。
>

 

アンガーマネジメント 怒らない伝え方
  最近、流行ってますよね、アンガーマネジメント。

print
いま読まれてます

  • 原因は子供じゃない。ママの育児イライラが解消する3つのステップ
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け