発売から50年以上のロングセラー、かつここ10年で出荷数が約6倍も伸びている「ウタマロ石けん」をご存知でしょうか。ターゲットである主婦の方々に使ってもらえるようにウタマロ石けんが取る戦術は、あらゆるビジネスに「転用可能」といっても過言ではありません。 無料メルマガ『MBAが教える企業分析』で、わかりやすく解説されています。
いいものを作っていれば売れるのか?
今回は発売から50年以上というロングセラー商品を持つ企業を分析します。
●ウタマロ石けん(部分洗い用洗濯石けん:株式会社東邦)
戦略分析
■戦場・競合
- 戦場(顧客視点での自社の事業領域):ガンコな汚れ専用の部分洗い用洗濯石けん
- 競合(お客様の選択肢):ライオン、ファーファ、エスケー など
- 状況:国内の市場規模は縮小傾向にあるようです。
■強み
1.ガンコな汚れが簡単&キレイに落ちる
- 靴下やユニフォームについた泥汚れ、Yシャツのエリ・ソデ汚れ、普段着についた化粧品汚れ、食べこぼし汚れなどに強い。
2.白がいっそう白くなる
- 通常の洗濯で失われていく衣服の白さを取り戻すために蛍光増白剤を配合。
3.手肌に優しい
- 界面活性剤が入っていないので肌が弱くても安心して使える。
⇒上記の強みを支えるコア・コンピタンス
★汚れが落ちる石けんづくりへのこだわり
- 数百回にも及ぶ試験を繰り返した結果として、水に溶けやすく汚れになじみやすいだけでなく、適度に柔らかく生地も傷めにくくなる原料の組み合わせを発見し、この原料を厳選して石けんを作っています。
- 植物由来の油脂にこだわり、不純物の少ない純度の高い石けんを作る製法にて、石けんを作っています。
上記のような原料や製法へのこだわりがあるからこそ、強みを実現できているといえます。
■顧客ターゲット
- ガンコな汚れに悩まされている方(20代から40代の主婦層が中心)
- スポーツをしているお子様をお持ちのお母さん