これから夏本番。食中毒は「冷蔵庫だから大丈夫」と思っていませんか?

2016.06.06
by gyouza(まぐまぐ編集部)
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冷蔵庫の中身と食中毒には、深い関係があるようです。

家庭での夏の準備で大活躍の冷蔵庫。

「とりあえず冷蔵庫に入れておけば安心」とばかりに詰め込んでいっぱいになっていませんか?

消費期限や賞味期限が切れている食材や、使いかけの調味料などのほかに、食品からもれた汁で庫内が汚れていたり、詰め込み過ぎで庫内温度にムラがあると、細菌が繁殖する可能性があります。 

詳しくご紹介しましょう。

「冷蔵庫」の適温は?

厚生労働省が発表している「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」では、冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫はマイナス15℃以下に維持することが目安とされています。

しかし、冷蔵庫に入れたからといって食品の細菌は死ぬわけではないので、早めに使い切ることが大切です。
 
また、冷蔵庫内に食品を詰め込んでいると、冷気が行き渡りにくくなり、庫内の温度にムラが出て細菌が繁殖しやすくなるため、注意が必要です。煮ものなどの温かい料理を保存する場合は、必ず室温まで冷ましてから入れるようにしましょう。
 
冷蔵庫内の食品量の目安は7割程度とし、冷気が十分に行き渡るようにすれば、節電にもつながります。何より食品が取り出しやすくなるので、使い残しも防げるでしょう。

細菌の繁殖は、驚くスピードで進む

食中毒を引き起こす主な原因は、「細菌」と「ウイルス」です。

細菌は温度や湿度などの条件がそろうと食べ物の中で増殖し、私たちがその食べ物を摂取することで食中毒は起こります。一方、ウイルスは自ら増殖しませんが、食べ物を通じて体内に入ると、腸管内で増殖し、食中毒を引き起こすのです。

細菌が原因となる食中毒は、夏場(6月~8月)に多く発生しています。家庭で起こる食中毒のうち、O-157(腸管出血性大腸菌)をはじめとする細菌性の食中毒は9割に及ぶそうです。

食中毒を引き起こす細菌の多くは、室温(約20℃)で活発に増殖し始め、人間や動物の体温ぐらいの温度で増殖のスピードが最も速くなります。

夏場はとくに注意したいところですが、調理前の食材や調理後の食品は、室温に長く放置しないようにしましょう。室温で食材を放置(15~20分)すると、0-157は室温でも15~20分で2倍に増えてしまいます。

冷蔵や冷凍の必要な食品は、帰宅後すぐに冷蔵庫や冷凍庫に入れましょう。

その際、肉や魚など汁が出そうな食品はビニール袋や容器に入れ、冷蔵庫の中や、果物・サラダなど生で食材、調理済み食品などにつかないようにするといいですね。

冷蔵庫の中身と食中毒対策 を見直そう

まず、冷蔵庫(冷凍庫)を総点検して不要な物は処分しましょう。消費期限や賞味期限が切れていなくても、使いかけで今後使う予定もない、また保存状態が悪かったものはあきらめましょう。

次に、冷蔵庫を掃除しましょう。

まず冷蔵庫の中の食材をいったんクーラーボックスなどに避難させましょう。次に冷蔵庫の外装(ドア面やノブ)を、キッチン用のアルコール除菌スプレーなどを使って拭きます。

さらに庫内は、外せるパーツは外して、中性洗剤でよく洗浄し乾燥させておきます。アルコール除菌スプレーで内部側面、上面、ドアの内側のポケットなど、隅々まで拭きましょう。とくにカビがはえやすい野菜室やドア部分のゴムパッキンは念入りに行うといいですね。

キレイだとやる気もアップ!

いかがでしたか?

冷蔵庫をスッキリさせると、料理の意欲もわいてきますよね。

ほとんどの細菌やウイルスは加熱によって死滅しますので、肉や魚はもちろん、野菜などもよく加熱して食べれば安全です。特に肉料理は中心部を75℃で1分以上加熱することが目安です。

<参考>
厚生労働省
食中毒予防の3原則 食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」

 

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記事提供:Mocosuku(もこすく)

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