米国で「世界の山ちゃん」に大行列。一体何が米国人を動かしたのか?

 

PRと広告の統合型マーケティング

今回の告知に関して、功を奏した理由は、上記に書いた各種メディアの相乗効果に尽きる。このメルマガでもこれまで書いてきたように、メディアは単体で使っても意味をなさない。組みわせてなんぼ、ということである。これを、「統合型マーケティング コミュニケーション Integrated Marketing Communications」、という。

統合型マーケティングコミュニケーションを仕掛ける理由は、「相乗効果」を出すこと。

人は「すぐに」ものを買わない。なんども、その商品の広告や口コミにふれて、買う気が起きてくる。だから、なんども目に触れさせる必要がある。その際に、ネットや新聞、SNSにできる限り多く掲出される方が、買う気を高める確率は上がるのは言うまでもない。

もう一つは、接触の機会損失を減らすため。今回の事例でいえば、店頭での告知チラシを見逃しても、LA Times やeatla.com で触れて貰えばいいし、ラジオを聞いて貰えば、検索する気にもなる。

1点気をつけたいのは、SNS。フェイスブックなどを見ていると、自分で自社のことを投稿している人もよく見る。しかし、これはちょっと残念だ。

フェイスブックなどは基本的に「ともだち」とのコミュニケーション。そこで宣伝をすると、見る側は嫌になってしまう。まるで、カラオケボックスでマイクを離さない人のようになってしまうのだ。

このように、メディアを組み合わせて相乗効果を出す、ということが重要なのである。昔は「クロスメディア」と呼んだのがこれである。

テレビCMなどは高額で大企業しかできないが、私たちのような中小企業や個人事業主でも、同じような特徴のメディアを組み合わせば、相乗効果を出せるのだ。

image by: Wikimedia Commons

 

理央 周 の 売れる仕組み創造ラボ 【Marketing Report】』より一部抜粋

著者/理央 周(めぐる)
あのヒット商品はなぜ「ヒット」したのか?あのレストランの予約は、なぜいつも取れないのか?世の中で「売れているモノや人気者」はなぜヒットするのでしょうか?毎号実際の店舗や広告を取り上げ、その背景には、どんな「仕掛け」と「思考の枠組み」があるのかを、MBAのフレームワークとマーケティングの理論を使って解説していきます。1.「中小企業経営者・個人事業主」が売り上げを上げる 2.「広告マン・士業」クライアントを説得する 3.「営業マン」が売れない病から脱するためのメルマガです。
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