日本人医師の国際的な賞の受賞を、国内メディアがボツにした裏事情

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子宮頸がんの感染を防ぐHPVワクチンの安全性に関する「正しい情報」を広める活動を行ってきた医師・ジャーナリストの村中璃子氏が先日、科学誌「ネイチャー」主催の世界的な権威を持つ賞を日本人で初めて受賞しました。しかし日本国内ではほとんど報じられることはなく、新聞に至っては産経、北海道新聞の2紙のみしか取り上げていません。アメリカ在住の作家で世界のメディア事情にも精通する冷泉彰彦さんは、自身のメルマガ『冷泉彰彦のプリンストン通信』でその裏にある「深い闇」をあぶり出しています。

身体的な感情論をどう低減したら良いのか?

元WHO(国際医療機関)の医療社会学者として活動し、その後医師兼ジャーナリストとして活動している村中璃子氏が名誉あるジョン・マドックス賞を受賞しました。このジョン・マドックス賞というのは、権威ある科学雑誌「ネイチャー」が主催している国際的な賞で、風評や妨害、ニセ情報などと戦いながら正しい情報を導き出し、科学的な貢献を社会に対して行った人物を評価するための賞です。

村中氏はヒトパピローマウイルスHPV)ワクチンについて、そして子宮頸ガンに関する正しい情報を広める活動を行ってきた功績が認められての受賞です。ところが、この受賞のニュースは、日本の主要なメディアでは余り報道されていません。

これはある意味では、理屈には合った話です。というのは、日本の主要なメディアは、HPVワクチン接種による副反応を散々報道してきており、その結果として一時は70%程度確保されていた接種率が、数パーセントにまで下がっているからです。正に、メディアと村中氏は、お互いに「敵対」していたわけで、受賞報道がスルーされたのは、筋は通っています。

この問題ですが、HPVについては性行為によって感染するわけで、その年齢以前に接種が望ましいわけですが、日本の親や祖父母世代には、「十代前半の若い女性が性行為が可能になる準備」としてワクチン接種をするということへの本能的、つまり感情的・身体的な抵抗感があるわけです。ですから、接種後に疼痛を経験したというようなニュースには、感情的・身体的に飛びついてしまったわけです。

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