接客のプロが人を褒める時、ボソッと独り言のようにつぶやく理由

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お店で褒められてもどうしてもお世辞に聞こえて素直に受け取れない、という方もいるのではないでしょうか。接客する側としては、そんなタイプの人をどのように褒めたらよいのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では著者で接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、お世辞のように聞こえない「褒め言葉を伝える方法」を紹介しています。

独り言的本音

お客様を褒めることはとても大切なことです。例えば何かを試着されたりした時には、「よくお似合いですね」などといった言葉を使って褒めることがありますよね。何も言わずに、淡々と商品説明を続けられるよりも、一言でも二言でも、何か褒められる言葉があると、お客様は安心します。

しかし一方で、お客様は、販売員の本音を聞きたがっているのも事実です。なぜなら、お世辞を言われることに嫌気が差しているからです。

「よく似合いますよー!」
「バッチリですよー!」

こういった言葉だけで褒められることは多いものの、どう聞いてもお世辞にしか聞こえなかったり、ただ言っているだけのような気がしてならないというお客様はたくさんいます。

そう思われないために、私はたまに、意識してやっていることがあります。独り言的な褒め言葉をつぶやくことです。簡単に言ってしまうと、「よく似合いますよ!」と明らかにお客様に伝えるのではなくて、独り言のように、「やっぱり似合うなー」などとボソッとつぶやくということですね。それも、お客様に聞こえるかどうかくらいの声でつぶやきます。

もちろん言うまでもなく、どちらの場合でも、本心で思ったことしか言うことはないのですが、明らかに伝える場合と、ボソッとつぶやく場合とでは、受け取る側の感じ方が違うんですね。

明らかに伝える場合は、本心から言っていても、やっぱりたまに、お世辞のように聞こえてしまうことがあります。ですが、同じ言葉でも、ボソッとつぶやく場合では、本心から出ているようにしか聞こえないのです。それをあえて意識してやっているということなんですね。

人によって、思いっきり伝えても、お世辞に受け取られないタイプの接客をする人もいますから、それはそれでいいとして、特に私のような接客をするタイプには、この伝え方が効果的なのです。

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