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コロナ危機が金持ち父さんと貧乏父さんの分かれ道に。貧乏父さんが貧乏のままのワケ=花輪陽子

コロナ感染拡大から数カ月が経過し、金持ち父さんと貧乏父さんの資産格差が顕著になってきました。考え方と行動にどんな違いがあるのか?コロナの時代を生き抜く術を考えます。(『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』花輪陽子)

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プロフィール:花輪陽子(はなわ ようこ)
外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。

お金持ちは、お金を増やすを努力を惜しまない

私の周りには、資産ゼロからスタートして30代で資産10億円以上を作った金持ち父さんたちがいます。

その中には投資銀行時代の同僚などもいるのですが、新人時代から海外のビジネス誌を読んだり、朝5時出社などをして情報収集をするなどコツコツと努力をして部長や役員に上り詰めた者もいます。

同時に節税対策も兼ねて、事業や不動産投資をしている人が多かったです。なぜ、事業や不動産投資をするかというと、給与所得と損益通算ができるのは事業所得や不動産所得など限られているからです。

外資系の投資銀行は、ベースで年収3,000万円程度の収入となる会社もあります。それに加えてボーナスや出来高があるので、億プレーヤーも出るのです。

当然、所得税・住民税は何もしないと55%かかります。

そのために皆、血眼になって節税方法を探すわけです。個人では禁じ手となったアメリカ不動産に投資をして、減価償却で節税をするスキームも10年前などいち早くやって、すでにイグジットしているなどです。

多くの人が不動産を経営する会社も作るなど、工夫をしています。税理士なども別途雇っています。会社全体で高収入の人が多いので、同僚同士で情報もシェアをするのです。

「学校の成績」と「人生の成功」は直結しない

『残酷すぎる成功法則』(著:エリック・パーカー/訳:橘玲監)でも、成功とは決してエリートコースとはイコールではないと書かれています。むしろ欠点と強みの二面性を持つ場合が多いのです。

成功をしてシンガポールに来ている経営者の多くもそれほどパッとする学歴ではない場合も多いです。それは学校の成績と実社会での大成功とはイコールではないということが分かるでしょう。

金融で成功した人の多くはややサイコパシー性の高さを感じますが、利己的であるがゆえに効率の悪いことは避け、集中をして稼ぐことができてきたのだとも言えます。

テレビなどメディアに出るようになると、疎遠だった人からいきなり連絡をもらうことがありました。それくらい悪い意味でも付き合う人を選び、態度を変えている人も多いのです。

金持ち父さんたちはコロナ下でもまったく影響を受けずに、より良いポジションで転職をしているなど抜け目がないです。また、資産運用でも下落時に1年分の収入を稼いだという人もいました。

Next: これに対して、もうすぐ定年前なのに貯金ゼロという貧乏父さんも多いもの――



定年前で資産ゼロの貧乏父さんたち

これに対して、もうすぐ定年前なのに貯金ゼロという貧乏父さんも多いものです。貧乏父さんの特徴として、人がよく、効率が悪いところに時間を投下してしまう特徴があります。

金持ち父さんだったらバッサリ切り捨てるような効率が悪いことに時間をかけがちなのです。小さな選択肢でも積み重ねると、数十年後には大きな結果になります。

「巻き込み力が強い人に巻かれやすい」「押しに弱い」などお人好しタイプの人は注意が必要です。特にお金以上に時間は貴重です。なぜなら、時間とはお金と交換可能であって、何もない人は時間を労働することによってお金と交換することになるからです。

金持ちから1円を取るのは、貧乏人から1万円を取るより難しい

金持ち父さんの多くは1分でも遅刻をすると、罰金を設けるなど厳しい人が多いです。プライベートバンカーでも「この経営者は1コールで出ないと怒鳴る」と漏らしていた人がいました。億万長者なのにお金に細かい人もたくさんいます。異常なまでのお金や時間への執着が大きな富を生み出したのでしょう。

また、金持ち父さんの多くはケチが多いです。億プレーヤーや資産10億など作った外銀の人たちは、スタバでお茶をするにもキッチリ割り勘。大富豪と接している時も、どちらかというと下々の者がお金を払い、財布は開かないという人が多かったです。財布を見たことがなく、持っていないのかもしれません。

まさに金持ちから1円を取るのは、貧乏人から1万円を取るより非常に難しいのです。プライベートバンカーのお友達も多いですが、よくこんな大変な仕事ができると感心します。運用以上にリレーションシップが大変だからです。

コロナ危機が「金持ち父さん、貧乏父さん」を加速化させる

また危機は、勝ち負けに対してより残酷な結果を導きます。

新型コロナから夜の街から悲鳴が上がっていますが、それでも人気者は危機下でもしのぐことができるからです。日頃から太いパイプを複数持っておけば、本当に困った時にでも助けてもらうことができるのでしょう。

金持ち父さん、貧乏父さんの危機での行動パターンとして、金持ち父さんは平時からケチでバッファーをかなり取っているので、危機下でも行動は変えません。どちらかというと、投げ売り資産の購入など思い切って買いに走ります。

反対に貧乏父さんは景気がよい時に気前よく出してしまうところがあります。また、取引先なども1社などに偏っているところがあります。バッファーやリスク分散がないので、危機下には弱く、状況が悪化してしまうのです。

私は数年前から、取引先は数十社に分散し、1つ1つの売り上げは小さいという形に分散させています。そうすれば、1社の契約が終了しても、全体ではまったく影響を受けないからです。

また、うまくいっている時に次の仕込みをしておく必要もあります。

金持ち父さん達は飽くなき欲望のために、PDCAを回し続け、決して成功や収入で満足をすることがありません。ひと財産を作っても、「まだリタイアしないの?」と感心するほど貪欲なのです。

まさにゲーム感覚で人生と仕事を楽しんでいるのです。

Next: 日本のテレビで、それまで月収30万円近くあった人がリストラをされて――



環境に合わせられないと貧乏に

日本のテレビで、それまで月収30万円近くあった人がリストラをされて、所持金20円程度でホームレスになどという映像を見ました。しかし、月収30万円程度あれば、日頃からバッファーを作れるはずです。

年金生活者の収入は月20万円程度ですが、貯金の取り崩しも含めてやりくりできています。「最低でも月収の1割は貯金をしましょう」というのは、危機のためです。

しかし、多くの人はコロナで外出や消費が減って、収入はそのままであれば、貯金が増えているのではないでしょうか。外部環境が変わったら、それに合わせて仕事・消費・貯金などを見直す必要もあるでしょう。

私もシンガポールで法人を持っていますが、コロナ前後で売り上げの内容は変わりましたが、対面のマイナスをオンラインのプラスで埋めるなどの工夫をしています。

また、収入が減った分、支出も減らせば困ることもありません。会社経営やフリーランスでも工夫をすることによって生き残ることは可能なのです。

今までのやり方にしがみつくと貧乏父さんパターンに陥ってしまいます。

本日のまとめ

・金持ち父さんは、決していい人ではない。時間やお金に誰よりもシビア。
・貧乏父さんは、お人好しのいい人。危機管理が乏しい場合が多い。

塵も積もれば山となるので、取り入れられるところは金持ち父さんから学んでいきましょう。本メルマガでは資産防衛術やアジアを中心とした海外投資や海外移住の方法をお伝えしています。今、海外に目を向けている人が多い中、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

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image by:FrameStockFootages / Shutterstock.com

花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』(2020年7月10日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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