厚生労働省は8月27日、公的年金の長期見通しを試算する「財政検証」結果を公表しました。経済成長率が最も高いシナリオでも将来の給付水準は今より16%下がり、成長率の横ばいが続くケースでは3割弱も低下するという内容でした。また、60歳まで働いて65歳で年金をもらう今の高齢者と同水準の年金を現在20歳の人がもらうには68歳まで働く必要があるとの試算も示しました。年金制度の改革が急務であることが改めて浮き彫りとなった報道でした。
天才投資家のジム・ロジャーズは「少子化と国の長期債務といった問題を抱える日本は、長期的には衰退の道を辿る」という予測の元に、日本の株式をすべて手放しています。そんな中、資産を防衛する術も教えてくれました。
(『花輪陽子のシンガポール富裕層の教え 海外投資&起業実践編』花輪陽子)
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外資系投資銀行を経てFPに。2015年からシンガポールに移住。ジム・ロジャーズ著『日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く』(講談社+α新書)をインタビュー監修。『シンガポールで見た日本の未来理想図』(講談社+α新書)『夫婦で貯める1億円!』(ダイヤモンド社)など著書多数。「ホンマでっか!?TV」「有吉ゼミ」などテレビ出演や講演経験も多数。
長期目線では日本に投資できない?賢人はいつ日本を見限ったのか
ジム・ロジャーズはいつ日本株を買ったのか?
ファイナンシャル・プランナーの花輪陽子です。2019年3月に冒険投資家として日本でも著名なジム・ロジャーズ氏のシンガポールの自宅でインタビューをし、ジム・ロジャーズ著『日本への警告』(講談社+α新書)の監修をしました。
ロジャーズ氏はいかにして日本株を買い、手放したのでしょうか。
私が日本株を買い始めたのは東日本大震災(2011年)の直前だった。その後、震災による株価の下落を受けさらに買い増した。
震災前の時点で、世界中から一様にどうしようもない状況に陥っていると見られていた日本の株式は、バブル期最高値から四分の一の水準に下がり、さらに下がることもあり得る状況だった。
自殺率は史上最悪(2003年)になり、出生率は史上最低(2005年)。人々は経済的な不安から子どもをつくりたがらず、誰も彼もが不安で取り乱していたのだ。
出典:『日本への警告』(著:ジム・ロジャーズ/刊:講談社+α新書)
誰しもが日本株を買いたくない時期、手放したくなるどん底の時に買ったと言います。ロジャーズ氏は続けます。
そんなときに私が日本株にあえて投資をしたのは、中期的に見れば間もなく景気は回復すると見ていたからだ。
民主党政権から自民党政権に変わり、日銀が資金供給を増やすという方針が明らかにしたことも、日本株への投資を後押しした。
政府がお金の印刷機を回すとき、お金が最初に向かう先は株式市場である。これは歴史が証明している事実だ。ほぼあらゆる投資家たちが、その真理に忠実に行動し、日本の株価は上がった。
さらにNISA(少額投資非課税制度)などの税制優遇措置が始まったことも、株価の上昇をもたらす要因となった。
出典:『日本への警告』(著:ジム・ロジャーズ/刊:講談社+α新書)
ただし、ロジャーズ氏は「中国株と違い、日本株への投資はあくまでも短期から中期で考えていた」ようです。