中国はなんと、アメリカの外交政策を180度転換させることに成功したのです。
ここまでで、米中関係についてわかることはなんでしょうか?
- 中国を育てたのは、確かにアメリカである
- しかし、ソ連崩壊で、アメリカは中国と和解しつづける意味を失った
- それで、米中関係は悪化していた
- しかし、中国はロビー活動により、米中関係を好転させることに成功した
米中和解、アメリカ側のロジックは、
・1970~1991年=ソ連に対抗するため
から
・1993年~=世界一の巨大市場中国で儲けましょう
に変わりました。
誰でも「儲けたい」ですから、アメリカ側のロジックも理解できます。
なぜ国際金融資本は、中国が「覇権国家」になるのを容認しないのか?
とはいえ、「中国は、国際金融資本のいうことをいつまでも聞きつづける」、だから、「中国が覇権国家になっても、別に構わない」というのは違うと思います。
なぜでしょうか?
「国際金融資本」は、「軍事力」をもたないからです。
この世界、主なパワーの源泉は、「金力」と「軍事力」です。
国際金融資本は、「金」をもっている。
そして、覇権国家アメリカの政策を動かすことで、事実上「軍事力」ももっているともいえます。
しかし、もしアメリカが没落し、中国が覇権国家になったらどうでしょうか?
つまり、軍事力で中国がアメリカを圧倒したらどうでしょう?
この時、中国が、「国際金融資本」のいうことを聞く理由はないのです。
「儲けたければ、中国のいうことを聞け!」となるに決まっています。
つまり、「軍事力」の裏付けがなくなった「国際金融資本」が中国を支配しつづけることはできないのです(そうなれば、儲けつづけることも無理)。
ですから、「国際金融資本は国家を超越する」というのは「相対的真実」にすぎません。
ロスチャイルド家の後ろには、覇権国家イギリスがいました。
ロックフェラー家の後ろには、覇権国家アメリカがいる。
それが、彼らのパワーの源泉なのです。