「鍵かけたっけ?」何度も家に戻ったら注意。強迫性障害の基礎知識

2016.02.03
by Mocosuku
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強迫性障害の基礎知識 について見てみましょう。

強迫性障害とは、ある強迫観念が絶えず浮かんできて抑えることができず、その不安を否定し消し去ろうとして無意味な行動を繰り返したりする神経症です。

日常生活において不安な考えが頭をよぎり、その不安を解消しようとして特定の行動をとること自体は正常な人にもあることですが、強迫性障害の場合、不安を打ち消すために過剰な行動を繰り返してしまいます。

この病気の特徴としては、それが自分でもばかばかしい行動だとわかっていてもやめられず、習慣性を伴ってエスカレートしていくことで、日常生活にも支障が出てくるようになることです。

自分でも変だと思いながら確認せずにはいられない

具体的な症状として特に多いのが、汚染に対する心配で、罹患者全体のうちの40%以上がこれにあたるとされています。

例えば、トイレに行ったあと、ばい菌に汚染されたのではないかと不安になり何度何度も手を洗ったり、長時間お風呂に入ったりしてしまいます。

次に多いとされているのが他者を傷つけてしまうのではないか、という不安です。

車の運転中に人をひいたのではないかと不安になって引き返し、何度も道路を確認するなどのある種脅迫めいた異常な行動をとってしまうのです。

強迫性障害の基礎知識 :こんな症状は要注意

ほかにも、家を出る時に鍵をかけたか、ストーブやアイロンの消し忘れはないかなどの不安にかられて何度も家に戻って戸締りや火の元を確認する「安全性に対する不安」や、衣服を着る時などに必ず決められた順序で行わなければ不安になり、順序を間違えると最初からやり直さなければ気が済まない「正確性の追求」、特定の数字を不吉と感じ、どんな場合でもその数字を避けようとする「数字へのこだわり」などが挙げられます。

また、重症の患者に多くみられる症状として、自分で確認するだけでは安心できず、母親など他の人に指示して何度も確認させる「巻き込み型強迫性障害」もあります。

有効な治療法がある!一人で悩まないで

現在のところ強迫性障害の主な治療法としてとられるのは、認知療法、行動療法、薬物療法ですが、特に行動療法と薬物療法を組み合わせて行う治療法が主流となっています。

行動療法とは、患者の脅迫観念を引き起こす特定の状況において、一定時間いつもの行動をとらないよう指示した上で、不安が自然と消失するまでそこに留まらせるという方法で、薬物療法と同じく一定の効果があるとされています。

一人で悩んだり苦しんだりせずに精神科を受診しましょう。

執筆: Mocosuku編集部

 

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記事提供:Mocosuku

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