いよいよ山開き。世界遺産・富士山を知り尽くした男のフォトレポート

 

本6合目の瀬戸館を過ぎ、7時半前に7合目大陽館(標高3,090m)に着く。この「大陽」は太いではなく大きい方の大だ。真ん中の点が消えたのだろうか、それとも中国語なのだろうか。日本語ではあまり見かけない表現である。大きな太陽が見えるという造語なのだろうか…。

ここからはかなりの雪がある。しかし登山道付近の雪は取られていて歩くのには困らない。

雪をどのようにして溶かしたのだろうか

雪をどのようにして溶かしたのだろうか

深さは1.2mくらいはある。念のため軽アイゼンを持ってきたが全く必要がない。

高山植物も生えてはいるが、雪が解けたばかりなのだろう。枯れた茎の根元から新芽が伸び始めているところである。

8時少し前、本7合目、見晴館(標高3,200m)に着いた。ここまで来るともう、日本一高い場所である。歩くペースが極端に落ちてくる人もいる。そんな中、トレランの軽装で駆け上がる人もいる。滅多に追い抜かれることはないが、40代の女性にも抜かれた。

8合目の鳥居はもうすぐだ

8合目の鳥居はもうすぐだ

8時半過ぎ、本8合目、江戸屋(標高3,400m)に着いた。高山病なのだろうか、ぐったりして登山道脇に寝ている人が目に付く。

ここからは富士吉田からのコースと合流し、登山客が一気に増える。登りの人だけでなく、前日の土曜日に登り下山する人達とも大勢すれ違う。

そして、4~5人に1人はフラフラしたり青白い顔をしている。高山病にかかった人達である。山小屋の前でぐったりしている外国人も多い。

少し休んだら出発だ。

9合目迎久須志神社まで30分だった。山頂はもうすぐだ。

リズムカルに一歩一歩確実に歩いて行く。迎久須志神社から20分、須走口・吉田口の山頂である久須志神社に着いた。

須走口山頂に着く

須走口山頂に着く

冨士山頂上浅間大社奥宮」の石碑がある。

これは富士宮口の山頂にも同じものがある。山頂の位置をわかりにくくしているように思うがどうだろうか…。

須走口から実質4時間、休憩を入れて4時間半で登ることができた。天気にも恵まれ、楽しく登ることができよかった。

(次号、お鉢巡りに続く)

image by: 静岡県観光協会


【歩いた日】
2014年7月6日(日)
【天候】
晴れ
【コース及び時間】
富士山須走口5:07発-5:54森林限界付近6:02-6:35瀬戸館[本六合目]6:40-7:20大陽館[七合目]7:25-7:57見晴館[本七合目]8:02-8:37江戸屋[本八合目]8:42-9:13九合目9:18-9:39須走口山頂[久須志神社] 3720m

コースタイムは写真撮影などを含む私が実際にかかった時間です。その時の体調や天候によって大きく変わってきます。また、歩き方で全く変わりますので、あくまでも参考タイムにしてください。

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