コーヒー1杯に15分待ち。米国の接客サービスが残念すぎる

 

そこから、また5~6分経った後。 また他の従業員のひとりが、とんでもなく画期的でスゴい法則を発見します。

「そうだ! 待ってる行列の人たちに、いまのうちに注文を聞いて廻ろう! で、作り始めたら、彼らがレジにたどり着く頃にはコーヒーが出来上がってるわ♪」

日本だと100年くらい前からすでに実践してる接客方法を、人類の新発見のごとく、得意顔で実践し始めました。 なんてアタシは頭いいのかしら♪ な空気を出しつつ(デジャブ)。

彼女は10人以上の待っている人の列に、注文を聞き始めます。

「アイス ベンティーホワイト モカ フラペチーノね、OK」「で、次の貴方は、グランデ バニラ チャイ ラテね」

メモも何も持たずに、両手の指を折りながら、ブツブツ暗記しながら、僕のところに来ました。

「アイス ディカフ トール ソイ ラテ」

僕のオーダーを聞くと同時に「ちょっと待って」と先ほど最初に聞いた列の一番前に戻り「あなたなんだっけ?」ともう一度聞き直してます。

「OK、アイス ベンティー ホワイト モカ フラペチーノ、ね…で、あなたがグランデ バニラ チャイ ラテ…で、あなたがアイス グランデ、モカ、グリーンティーで…」

「ちがうよ、アイス ディカフ トール ソイ ラテだよ!」

訂正すると、機嫌悪い顔になり、もう1回最初から、と、また列の最初の人に聞き直そうと戻りかけます。

慌てて彼女を引き止めた僕は、ある画期的で最良、スマートでスペシャルな提案を彼女にします。

「えっと……なにか、メモかなんかに書いたら?

「あなた天才ね!」と言って、カウンターの向こうに戻っては、また忘れて遊び出す─。

デジャブか!? (スイマセン、この一連、コピペです)

まったく同じことを繰り返されました。

そうこうしてるうちのやっとレジにたどり着きました。レジ担当のお兄さんに「今日はナニにする?」と聞かれ、

「アイス ディカフ トール ソイ ラテ」と答えます。でも、聞いた店員、他の店員と話だし、僕放置

2分後、また別のレジ担当が聞いてきます。

「今日はナニにする?」

「……アイス ディカフ トール ソイ ラテ」

「OK! アイス ベンティ トール チャイ ラテ」と確認しつつレジを打ち込みます。

「違うよ、アイス ディカフ トール ソイ ラテだよ!」(聞いちゃいねえな、こいつ)

やっと正しくレジを打ったと思ったら、向こう側にいる「作る担当」に大きくオーダーを伝えます

「アイス! ディカフ! グランデ! ホワイト! ラテ!!」

だから、違う。 おまえ、いまレジ打ったぢゃん。

僕が(従業員でもないのに)大きな声で「作る担当」に伝えます。

「ノー!! アイス! ディカフ! トール! ソイ! ラテ!」

で、そこから10分待たされたあげく、またそこで「作る担当」の店員に聞かれます。

「YO! 今日はナニにする?」

「………アイス ディカフ トール ソイ ラテ…」(さっきの一連の流れはなんだったんだよ)

で、そこからさらに5分待たされ まだコーヒー出てこず。

別の店員に聞かれます。「今日はナニにする?」

「………アイス ディカフ トール ソイ ラテ…」

この時点で、僕は入店してすでに7~8回、オーダーを口にしてます。で、やっと出て来たコーヒーに、僕は必ず確認を入れます。

「コレ、ちゃんと、ディカフ(カフェイン抜き)だよね?」

あるいは

「コレ、ちゃんと、ミルクはソイミルク使ってるよね?」

「あ……作り直すよ」とコーヒーを全部流し台に捨てて、またフリダシ

Sorry、のひとこともなく、舌打ちしながら作り直します。(ある意味正直だけどw いい加減だけど、ウソはつけないのね)

ちゃんと注文どおりのモノが出て来る確率はだいたい50%です。

で、入店して約20分。やっとオーダーしたものが出てきました。実際、口から出た注文名は多分8回か、9回

コーヒーをいざ手に取ろうとすると、今度は忙しいニューヨーカーの客のおねえちゃんがサッと取っていきます。

あ! って言うと、そのお姉さん気がついて、すでにストローくわえたコーヒーをごめん、ごめんって返してきます。 おいおいおいおい。

すると、彼女はお店側の「作る人」にイチャモンつけだします。「あなたは私に向かってコーヒー出してきたわよね!」「違うよ!彼にサーブしたんだよ!」

知らんがなw ケンカは勝手にしてほしいけど、オレのコーヒーは?

ケンカの最後は、仲直り、お互いが謝ってノーサイド。アタシが悪かったわ。いや、僕の方こそ。 笑顔で別れ、一件落着

………いや、いや、オレのコーヒーは!?

「おまえのはもう渡したよね?」とその店員。

ふざけるなよ。

さすがにそこでキレました。したくもないケンカをしていると、とうとうマネージャーのバッジを胸にしたオバサンが出てきました。

「ゴメンね、ごめん。 もう1回作り直すわ」

笑顔で なだめてくるそのオバサンは最後に僕に、こう言いました。

「で、今日はナニにする?」

image by: Shutterstock

『NEW YORK 摩天楼便り-マンハッタンの最前線から-by 高橋克明』 より一部抜粋

著者/高橋克明
全米No.1邦字紙「WEEKLY Biz」CEO 兼発行人。同時にプロインタビュアーとしてハリウッドスターをはじめ400人のインタビュー記事を世に出す。メルマガでは毎週エキサイティングなNY生活やインタビューのウラ話などほかでは記事にできないイシューを届けてくれる
≪無料サンプルはこちら≫

 

starbucks coffee スターバックス コーヒー 限定 ハンディーステンレスボトルステイシーフェイス (500ml)

 自分で作って持ち歩けばOKですよね

print
いま読まれてます

  • コーヒー1杯に15分待ち。米国の接客サービスが残念すぎる
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け