七夕の織姫星が「北極星」になる? いま知りたい夏の夜空の豆知識

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七夕やキャンプなどなど、家族で夜空を見上げる機会が多いこの時期。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、織姫星と呼ばれるひときわ明るく輝く「ベガ」のあれこれについて詳しく紹介しています。実は近年、この星周辺で起きているある現象が注目されているのです。

光り輝く未来の北極星

夜8時ごろ東の空を見ると、夏の大三角が見えています。

ひときわ明るいのがこと座のベガ。星座は小さいのですが、平行四辺形が目印です。大きな十字の形をしているのがはくちょう座。その尻尾にある明るい星がデネブです。あと残りがわし座の一等星アルタイルです。

ベガが織姫星、アルタイルが牽牛星です。

大三角の三つの星の中でも、ベガはとても明るく、非常に目立ちます。地球から見える明るさは0.03等級。全天では5番目に明るい星です(明るさの変わる変光星なのですがわずかなので無視します)。

前にもこのメルマガでご紹介しましたが、地球の地軸の傾きは「歳差運動」というのがあって、少しずつ振れています。1万2,000年後には、このベガが北極星になります。非常に明るいので目印にもいいですね。

このベガという星は、近年、とても注目されています。というのも、このベガの周りに塵の雲が円盤状に広がっているというのがわかってきたからです。

星は最初、塵の雲が次第に集まるところから生まれます。少しずつ塵が集まると重力が生まれ、そこにますますガスが取り込まれていきます。一定以上の物質が凝縮されると非常に高温になり、輝き始めます(ものすごく簡単に書いていますが)。

さて、この時に恒星になりきれなかった残りの物質はどうなるのでしょうか?

実は、そこから惑星が生まれてくる、と考えられています。太陽系の地球やその他の惑星も、そのようにして生まれたと考えられているのです。

そう、ベガの周りでは新たに惑星が生まれつつあるのか、あるいはすでに惑星が存在しているのかもしれません

地球からの距離は約25光年。光の速さで約25年ほど。kmに直すと途方もない距離ですが、広大な宇宙の中では比較的近くのお隣さん…とも言えます。

そんなベガで、もしかしたら惑星があって、もしかしたら生物が存在して…、そのような想像をしながら織姫星を眺めてみるのも、これまた面白いものではないかと思います。

image by: Shutterstock

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