地震で被災、一番困るのはトイレ。あらかじめ備えておくべき物とは?

 

災害対策は常に最悪を想定して、それでも対応できるように考えなければなりません。

トイレで痛感したのは、水や食料は、誰かが高層階まで届けることができるけど、高層階の高齢者に替わって1階の仮設トイレまで、トイレの用を足しに行ってあげることはできないということです。結局、水が出なくて、排水もできない状態になっても自宅でトイレが使える状態に各自が備えることにつきます。

ですから、管理組合や自治会で仮設トイレを購入したからと安心しないで、トイレ対策は、各自がするように、ぜひ徹底してもらいたいのです。仮設トイレ購入が、居住者に、マンションでトイレ対策はしてくれているから安心と思わせるようでは、逆効果になってしまします。

では、自宅で何を備えるかです。最近、非常用のトイレ袋の備蓄は、だいぶ進んだとおもいますが、具体的にどこでどのように使用するか、発生した汚物はどう処理するかまで、しっかりイメージできていないのです。

まず、トイレの便器にかぶせるタイプのトイレ袋があります。実際に体験してみると、トイレの空間は狭いですし、使用を始める前にトイレを掃除し水をまったくなくするようなことはできないので、頭で考えるほど、うまくいきません。しかも、トイレは昼間でも明かりが入らない場所にありますので、停電になったら、常に真っ暗です。高齢者や子供がいる家庭では、その辺もよく考えて頂きたいと思います。

一番無難なのは、組み立て式の箱型のトイレにトイレ袋を掛けて使う様式だと思います。自宅の一室の一角に設置すれば、暗い狭いところにいる恐怖感もなく、落ちついてトイレが使えるのではないでしょうか。

で、トイレ袋はどのくらい備蓄すればいいか…それもよく聞かれますが、余裕をもって清潔に使うためにも、多めに備蓄するに越したことはありません。私は、自分が10日間、トイレが使えなかった経験者ですから、3日とか7日分では心もとないと思います。消費期限があるものではありませんので、ぜひ迷ったら多めに用意してください。ゴミ袋と大人用のおむつをセットで使うというような代用品によることも可能です。

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