勉強にしろ、スポーツにしろ、大切なのは「基礎」だということは分かってはいるのですが…、その作業は単調でつまらないものになってしまいがち。無料メルマガ『1日1粒!「幸せのタネ」』では、そのトレーニングに対して「自らテーマを課すことが大切である」と、長嶋茂雄・松井秀喜両氏の逸話を紹介しつつ説いています。
テーマを持って基礎を磨く
「基礎が大事」ということを繰り返しています。しかし、基礎トレーニングはともすると単調でつまらないものになりがちです。
いくら漢字を覚えるのが大事とは言え、やみくもに「100回書いてこい」と言われたらうんざりします。計算問題だって、易しいものを何十問もやるのは途中からただの「手作業」になってしまいます。
大事なことは「なぜそのトレーニングをいまやっているのか」ということを自覚することです。
本当かどうかはわかりませんが、こんな話を聞いたことがあります。読売ジャイアンツの監督だった長嶋さんは、松井選手が素振りしている「音」を聞いただけで、「外角高めを打ち返す練習なのか、内角に来た球をコンパクトに打ち返す練習なのかわかる」とおっしゃっていたそうです。
音だけでわかるものかどうかは私にはわかりません。そこはおいておきます。ポイントは、松井選手のような超一流選手の「素振り」の中身です。ただやみくもにバットを振れば良いというものではない、ということです。1回1回にテーマがあるわけです。どんなボールを打ち返そうとしているのか。
それは自分が苦手とするコースかもしれません。あるいは、明日対戦することになる投手の得意球、決め球なのかもしれません。いずれにしても、それを「克服しよう」というテーマがあるのです。それをしっかりイメージし、どう打ち返すかを点検しながら素振りをする。
少年野球のコーチが子供達に「素振り100回!」というのは「基礎体力」をつけるにはいいでしょう。バットを素早く振る、というスピードもつくでしょう。でも、それは成長にしたがって、同じ「素振り」でも中身が変わってくるのです。
どんな立場になっても、基礎トレーニングは欠かせませんが、中身がどんどん濃くなります。みなさんにとって必要な基礎トレーニングはなんですか? それはどのようなテーマが必要ですか?
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