利権のドロドロ追求…小池都知事はなぜ14人のブレーンを入れたのか?

 

過去の国政にヒントを得る!?

小池都知事もそれに類するような形でブレーンを考えたのではないかと思うが、14人のブレーンを引き連れてとなると都の職員も身構えてしまう。そんな中、小池都知事は「私たちは戦後のGHQとして都庁に乗り込んでいるわけではなく、外部から連れてきた人によって全てを決めるわけではない」と表明し、副知事や幹部も含め皆で議論しようとしている。原則の都民ファースト、情報公開、税の有効活用に合わせ、外部から来た人たちだけで決めるというものではないということの表れなのだろう。

今後の行方に注目

それがどこまで説得力を持ち素直に聞いてもらえるのかというのがポイントだと思う。オリンピック問題でいうと森喜朗氏やJOCの竹田恒和氏との関係をうまくやっていけるかどうか、実に難しい。森氏と小池都知事は因縁の仲。また、竹田氏が承認したコンサル料2.3億円は違法性はないということになったが、無駄な予算をどうやって削減していくかということを掲げており、このあたりにどう斬りこんでいくのかというのも大きい。

都知事選で小池氏を応援した元検事の若狭氏の仲間が今回のメンバーに入っていることから、どこかで衝突する可能性はある。

今は都民の支持をバックにしてやっているが、これがうまくいかなくなり小池都知事の支持が下がってくると小池都知事は孤立する可能性もある。今、小池都知事は孤立しないように都民ファーストといった原則を決め、それに基づきながら行なうことで論理を取ろうとしているのだろう。なかなか面白い戦いだと思う。

※参考資料:東京都のホームページ:活動紹介「第1回都政改革本部会議」

(TBSラジオ「日本全国8時です」9月6日音源の要約です)

image by: 東京都

 

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