他にも「声」などは、いわゆる「旧字体」の方には見えていた部首が、「新字体」になってわからなくなったものがあります。実は「声」は「聲」が元の字で、部首は「耳」です。
部首は普段はあまり気にしませんが、「読み方がわからない」時に調べる「漢和辞典」を引く時に重宝します。でも、さすがに「声」の部首が「耳」とはなかなかわかりません。
そういうことで、最近は「士」のところに分類するものもでてきているようです。意味がまったく関係ないので漢字の歴史が分断されてしまうような気もしますが、そもそも字を簡略化した時点でそういう運命だったのかもしれず、一概に辞書を作っている人たちを攻めるわけにもいきませんね。
中国では簡体字が使われていますが、元の形からあまりにかけ離れてしまい、漢字の成り立ちへの意識がかなり希薄なようです。中国人留学生に漢字指導をするときに、歴史や成り立ちをちょっと説明したら、えらく感動されたこともあります。
本来、漢字は優れた文化そのものだったと思うのですが、利便性を追い求めすぎると大切なものも忘れてしまいかねない…という気になりますね。
クイズの答え
「問」が仲間はずれです。これは「口」が部首です。「問題」は「もんだい」と読みますね。そう「門」の部分が「モン」という音を表していたのです。他にも「聞」も同じで、「聴聞会」など「モン」という音を「門」が表して、「聞く」という意味は「耳」の部分で表しています。
みなさんの名前に使われている漢字…どれか1つで良いので、ちょっと成り立ちを調べてみてはいかがでしょう? 今日はそこから新しい発見があるかもしれませんよ。
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