まさかの買収。なぜKDDIは、老舗ビッグローブを傘下に収めたのか?

 

一時期、自分はビッグローブの会報誌でコラムを書いたりしたことがあったが、その際に教えてもらった会員の属性を見ても、比較的、年齢層が高いと推測される。この先も継続的にビッグローブを使い続けるであろう人たちであることは間違いなさそうだ。

決して、これから急成長していく分野ではないが、キャリアとしての「安定収入源」としては悪くないのではないだろうか。会員の年齢層が高いと言うことは、それだけ可処分所得が高いわけで、KDDIが注力しつつある物販を強化できる可能性もゼロではないだろう。

KDDIグループはMVNOにおいては苦戦を強いられており、ビッグローブの40万という会員数は魅力的かも知れない。ただ、この時期にビッグローブを契約しているユーザーというのはSIMフリーやMVNOに対する知識が豊富であり、他で強力なキャンペーンを展開していると、簡単にMNPで流出してしまう層と言えるだろう。確かに基盤として40万件は魅力だが、そのユーザー層をどこまで囲い込んでいけるかは、これからの勝負となりそうだ。実際、今回の買収は「高いのではないか」という指摘もある。

ただ、せっかく、ビッグローブを買収したのだから、KDDIにはさらにアクセルを踏んでもらって、ニフティを始め、買収できるプロバイダはことごとく買収して、CATVのような世界観を作ってもらえると面白い

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