船が難破するタイプではこちらも有名なジョークです。
【救命ボート】
豪華客船が難破。沈没の危機に瀕していますが、全員が救命ボートには乗れません。女性と子供を乗せたらそれで一杯です。男性には船に残ってもらうしかありません…。どう説得するか。
アメリカ人には「あなたこそヒーローです」
イギリス人には「あなたこそ真の紳士です」
ドイツ人には「船に残るのがルールです」
フランス人には「救命ボートに乗るのがルールです」
ロシア人には「船倉に山のようにウォッカがあったよ」
日本人には…「みなさんそうしていますから」
こういうのは、ある種の「国民性に対するステレオタイプ」を利用したジョークです。フランス人は「ルール」と聞いたらむしろそれに反抗するタイプだ…というのを知らないとよくわからなくなります。それでも、日本人には「みなさんそうしていますから」で説得する、というのにはつい納得してしまいそうです。
「ステレオタイプ」は、こういうジョークで笑っている間はある種お互い様です。良いことも悪いことも含まれます。これが、悪いことだけをことさらに取り上げるようになると「偏見」となります。「◯◯人はXXXだからなぁ」と最初から決めつけるようになると危険です。
ウォッカが飲めない下戸のロシア人が居てもおかしくないのです。陽気で明るいアメリカ人ばかりでもないでしょうし、女性に奥手なイタリア人男性がいてもいいのです。それぞれ個性があるのですが、つい十把一絡げで見てしまう。そういうことはありませんか?
前の職場では様々な国から来た学生に囲まれていました。「ステレオタイプで判断するな。偏見を持つな」というのが日本語教師の心得の1つです。
でも、むしろ「やっぱり◯◯人はXXXなのか」と思わされることも少なくありませんでした。個性なのか国民性なのか。いつも慎重に考えてから受け止めるようにしていましたが、なかなか大変なものでした。
今日は、みなさんの心の中にあるちょっとした偏見を探ってみませんか?