中国が南シナ海上空に飛ばした「偵察用の飛行船」の軍事的意義
超小型ドローンを編隊で運用
Q:毎日新聞は相前後して「米国防総省 超小型ドローン開発 全長16センチ 103機が編隊飛行」という記事を掲載しました。これについては?
西:「米国防総省の開発した超小型ドローンが、103機で編隊飛行する実験に成功したというものですね。FA-18戦闘機の胴体からポコポコ飛び出した超小型ドローンが、AI(人工知能)で自機や他機の動きを認識し、衝突しないように統一行動を取ります。記事は、低空での偵察飛行などに投入する計画としています」
●米国防総省 超小型ドローン開発 全長16センチ 103機が編隊飛行 (毎日新聞 2017年1月10日夕刊)
西:「これは小型ですから、遠くまで長時間飛行することはできませんが、数が多く小さすぎて、撃ち落とすことが非常に難しいと思われます。当メルマガ2016年12月8日号で取り上げたバグボット、スマートインセクト、スマートダストなどにコンセプトが近い超小型ドローンです。各機がそれぞれ自分の担当する狭い範囲の超低空偵察映像を送ってくる、撃ち落とされた機があれば近くにいる機がすぐカバーに回る、といったことが可能でしょう。こうしたハイテク兵器の登場で、たとえば南シナ海をめぐる情報収集でも新しい展開が予想されます」
「あるいは、高性能爆弾を搭載した小型ドローンが、メッシュに区切ったそれぞれのエリアに散らばって自爆する、というような使い方をするのかもしれません。こんなものが何十機かワーッと飛んできたら、たまったものではないですね」
(聞き手と構成・坂本 衛)
image by: Drop of Light / Shutterstock, Inc.
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