出典は、最近読んだこの本です。ギネス認定されたパックマンの生みの親・岩谷氏の著作。人を楽しませるヒットの法則がてんこ盛り。
『パックマンのゲーム学入門』
(岩谷徹 著/エンターブレイン)
「12星座ブラ」が発売されることが話題になっています。黄道12星座をモチーフにしたランジェリーを身につけた女性のイラストがネットで話題となり、老舗下着メーカーのいずみが、そのブラのシリーズ化を実現したのです。
12種類のブラジャーを作っても、それはただのシリーズ群でしかありませんが、12星座というモチーフを当てはめることで、猪突猛進な性格のおひつじ座とか、二面性を強く持つ多才な人のふたご座とか、それぞれにキャラクター性がついたのです。
技術もデザインも新発明の限界に来ると、今度はキャラクター性が重要になります。キャラクター性があると、好きな性格を選んだり自分に似た性格を応援したくなったりします。日本の軍艦を擬人化した『艦これ』や名刀を擬人化した『刀剣乱舞』など、近年は「擬人化」がヒットの要因の一つになっていますが、これもまた、キャラクター性の付与と言えるでしょう。
これまでは自分たちにとっては単なる似たような製品群でしかなかったものや、何かを表す記号でしかなかったものも、キャラクター性を一つずつにつけていくことで、それぞれが大きく独立した親近感を発し始めます。今は掃除機のジャンルも、ルンバの登場によってロボット型の掃除機が続々と増えていますが、恐らくこれからは「隅の方まで気付くしっかり者」「大雑把だがすごい吸引力」などというキャラクター性の勝負になるのではないでしょうか。
自社の商品やイベントに種類がいくつもある場合、「こういう性格の人はこの商品」「こんなタイプの人はこちらのイベント」というように、お客様の性格やタイプによって分けてみるのはどうでしょうか。そうすれば、その商品やイベントにも、その性格やタイプを反映したキャラクター性がイメージできるようになります。中身やクオリティが全く同じ施術であっても、例えば20分コースと60分コースと100分コースでは利用する人のタイプが分かれるでしょうから、一つ一つにその性質をつけてあげるのです。
自社の商品に、キャラクター性を持ち込むと、どんなタイプのラインナップができるでしょうか?
【今日の発想源実践】(実践期限:1日間)
- 自社の商品群やイベント群にキャラクター性の違いをつけるとすると、どのようなタイプの違いができるか。ノートにまとめてみる。
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