極右敗北。仏大統領選マクロン勝利で始まるグローバリズムの逆襲

 

後退するナショナリズム

というわけで、マクロン勝利でグローバリスト・グローバリズムは逆襲を果たしました。2015~16年は、グローバリズムが後退し、ナショナリズムが栄えた。ナショナリズムの時流は、これで弱くなっていくと思います。

世界主要国のリーダーたちをみてみましょう。トランプさんは、ナショナリストとして登場。しかし、あまりに強いバッシングを受け、オバマとあまりかわらなくなっています

安倍総理は、本音はナショナリストでしょう。しかし、「日本は、自由貿易のチャンピオンでありたい!」などと発言し、グローバリストたちからにらまれないよう、慎重に行動されています。

習近平は、「中国の夢」を掲げて登場したナショナリストです。しかし今年1月のダボス会議で、「グローバリズム絶対支持宣言」をして、グローバリストたちと和解しました。その後、中国経済に関するネガティブな報道は、とても少なくなっています。

ドイツ、メルケルさんは、今も昔もグローバリスト。イギリス、メイさんは、リアリストなので、ナショナリズムを主張することはないでしょう。

大国の長で、唯一ナショナリストとして君臨しているのがプーチンです。彼は、トランプに裏切られて、苦しい。フランス大統領選ではルペンさんを応援したが負けた。新ロシア革命工作もボチボチ始まっている。これから2018年3月のロシア大統領選に向けていろいろ起こってきそうです。

image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com

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【著者】 北野幸伯 【発行周期】 不定期

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