独走セブンイレブンを倒せ。もしも中島聡がコンビニ経営者だったら

 

ブロックチェーンは「投資対象」となり得るか?

次の質問です。

● MITメディアラボ 伊藤所長が明かす「お金」の未来予想図

ちょっと前の記事になりますが、ブロックチェーンに対して、現在までに1,000億円以上のベンチャー投資が行われており、これは1996年頃までにインターネットへ行われた投資と、ほぼ同じペースとのことです。

中島さん、実際に米国では現在でもブロックチェーンに対する期待度が高く投資は積極的に行われているのでしょうか?

また、中島さんがもしブロックチェーン領域で事業を始めるならどのようなビジネスモデルやサービスをご検討されますか?ご意見、考えを教えてください。

中島さんの回答

私もブロックチェーンという技術そのものには大きなポテンシャルがあると思いますが、ビットコインのような投機対象に関しては、非常に危険だと感じており、可能なかぎり距離を置くようにしています。なので、ビットコインに限らず、仮想通貨に絡むものには、一切手を出さないことにしています。

ICO(Initial Coin Offering)で大量のお金を集めたベンチャー企業の話を聞きますが、その資金は、そのベンチャー企業のビジネスの可能性にお金を出しているまっとうな投資家のお金ではなく、購入した仮想通貨が値上がりしてキャピタルゲインを得ることだけを狙った投機的なお金なのです。

ブロックチェーンという技術が本当の意味で役に立つのは、伊藤さんが指摘されているように、P2Pで交換される情報の信頼性の向上だとか、(第三者を排除することにより)トランザクションコストの軽減にあるわけで、その分野でのベンチャー企業が(ICO ではなくて)普通の方法で資金集めをしているのであれば、投資の対象として考慮しても良いと思っています。

中島聡『週刊 Life is beautiful』より一部抜粋、毎月必ず読みたい方はご登録ください。初月無料です

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