富士通もついに白旗。国内携帯メーカーの事業撤退が止まらない

 

富士通も苦戦続きのため撤退を模索しています。同社は91年に携帯電話の販売を開始しました。現在、NTTドコモ向けを中心にスマホ「arrows(アローズ)」や高齢者向け「らくらくホン」を発売。出荷台数は、11年度の800万台までは順調に伸ばしていきましたが、12年度は競争激化などで苦戦し、650万台にまで一気に低下しました。それ以降は厳しい状況が続きます。

富士通、携帯電話、スマホ

13年度は当初520万台を予想していましたが、通信キャリアの販売方針見直しや競争の激化が影響し、結局は370万台にとどまりました。16年度には320万台にまで減り、17年度は10万台減少の310万台の見通しとなっています。

こういった状況のため、13年度はパソコンや携帯電話を扱うセグメントにおいて221億円の営業赤字(前年同期は96億円の黒字)を計上する事態に陥りました。携帯電話事業の不振が大きく影響したとみられます。さらに、携帯電話事業における製造拠点統合に伴う資産の整理損失などで49億円の特別損失を計上しています。富士通の携帯電話事業は厳しい状況にあるのです。

そうしたなか、冒頭でも述べた通りアップルが国内シェア首位と幅を利かせている状況です。16年度の国内出荷台数は前年比3.6%増の1,587.5万台(MM総研調べ)となっています。アップルの勢いが衰える気配はありません

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