なぜ日本は、「中国包囲網」を主導してはいけないのか?

kitano20170926
 

無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の著者で国際関係研究者の北野幸伯さんのもとに、読者の方から質問が寄せられました。内容は日本の対中国・対北朝鮮政策に関するもので、先日のメルマガでも取り上げた安倍総理の国連演説が「米国を差し置いた北朝鮮への挑発行為で、日本が第一の標的にされるのではないか」という懸念も抱かれているようです。これに対し、北野さんはどのように答えるのでしょうか。

走りすぎ?北朝鮮問題で安倍総理は…

読者のOさまから、メールとご質問をいただきました。

北野様

 

いつも貴重で目から鱗の情報、ご意見を驚きをもって楽しみに拝見しています。

 

ところで最近の安倍首相の対北朝鮮対応については 疑問があります。中国に対する戦略は相手の真の意図(尖閣、沖縄奪取、アジアの覇権確立)を見抜き米国をうまく味方につけ、バックパッシング戦略を取るべきと主張されていますし私も確かにその通りと深く納得も致しました。(米国と同調し、南シナ海等への侵略を批判するが 先頭に立って非難することは避ける)。

 

北朝鮮に対する戦略も対中国と同様 バックパッシング戦略が妥当と考えますが、現在の安倍首相のやり方は 米国の後ろから応援するバックパッシング戦略よりもむしろ米国より先頭に立って国際社会で北朝鮮非難の旗を振っており、かえって北朝鮮から第一の敵とみなされかねないような危うい行動をしているように見えます。

 

この点(対中国とはあまりに異なる対北朝鮮戦略)について 北野先生は 如何に評価されていますか? 一度ご意見をお聞かせいただければ幸いです。

中国の話、北朝鮮の話に分けてお答えしようと思います。

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