犬に13発も発砲した警官ではテロなど防げない…軍事アナリストが警告

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9月14日未明に千葉県で起きた警察による紀州犬射殺事件。この件を巡っては警官の拳銃使用が適切だったのかという議論も沸き起こりましたが、軍事アナリストの小川和久さんはまったく別の視点からの懸念をメルマガ『NEWSを疑え!』に記しています。

13発撃って半分が外れた?

2020年の東京オリンピック・パラリンピックを前に、特にテロ対策の面で懸念が強まっています。

それも、4月22日の首相官邸での落下ドローン発見事件に続いて、衆人環視の中で、つまり世界中のテロリストや軍事組織、情報機関が見ている前で日本の警察のレベルの低さが露呈してしまったのですから、1日も早くてこ入れに取りかからなければIS(イスラム国)など非国家主体によるテロを防ぐことなど不可能だと受け止めるべきでしょう。

世界の関係者が注目しているのは、読者諸賢が話題にされたに違いない警察官による紀州犬射殺事件です。まずは新聞記事から。

●人を襲った紀州犬、警官3人が射殺…13発発砲

 

14日午前2時頃、千葉県松戸市日暮の路上で『女性が犬にかまれた』と、110番があった。

 

松戸署員が駆けつけたところ、飼い主の男性(71)が犬に襲われており、署員3人が計13発を発砲し、犬を射殺した。

 

同署の発表によると、飼い主の男性と通行人のアルバイト女性(23)が犬にかまれ、いずれも左腕に軽傷。犬はオスの紀州犬で、体長1メートル22、重さ21キロだった。

 

同署の浜元裕彦副署長は『犬を射殺しなければ、ほかにも被害者が出ていた可能性が極めて高い。拳銃の使用は、現時点では適切かつ妥当と考えている』とコメントした。

 

現場は、新京成電鉄みのり台駅から約300メートルの住宅街。

 

(9月15日付け読売新聞)

この記事だけでは何発が紀州犬に当たったのか、つまり、何発が外れたのかなど、ディテールがわかりませんが、9月15日のフジテレビ系のニュースでは警察への取材をもとに「6発から8発が犬に命中」と報じています。

どのくらいの距離で撃ったのかわかりませんが、要するに13発のうち5発から7発が外れたということです。フジテレビ系の報道では、2発の跳弾が出て、近くの住宅とエアコンの室外機に当たったといいます。住民に被害が出なくてよかったと胸をなで下ろしたのは、私だけではないでしょう。

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