すべて振るのは単なる丸投げ。部下に正しく考えさせる魔法の教育

inshoku20171101
 

新人に「そろそろ自分で考えて行動してほしい」と思っていても、現場に出るとついイライラして指示ばかりしてしまう、もしくは反対に「丸投げ」してしまう…。それでは人材は育ちませんよね。今回の無料メルマガ『飲食店経営塾』では著者で若手飲食店コンサルタントとして活躍中の中西敏弘さんが、相手がきちんと自分で考えて行動するようになる「教育法」をレクチャーしています。

「教え方」を「教える」を皆で共有することの大切さ

自分で考えて行動して欲しい!」とは、誰もが思う事。社長さんもそう思っているし、店長もそう思っている(はず、笑)。その方が、お客様も喜んでいただけるし、会社としても店としてもスムーズに仕事が進むので、社員やアルバイトにそうなることを望んでいますよね?

しかし…、実際の仕事の現場では、「指示してしまっていることが多くて、相手に「考えて仕事をする」ということを実践できている人は意外に少ない。ついつい、「あれやっておいて」って指示している人は多いようです。

さて、なぜ、こうなるかと言えば、「相手に考えてもらう教え方を知らないことが一番の原因。「考えて仕事をさせる」というと、「仕事をすべて任せてやらせる」ことが「相手に考えさせる」と思っている人がいるが、これは大きな間違い! これは「考えさせている」のではなく、単なる「丸投げ」にしか過ぎない。

もちろん、相手によってはすべてを「任せて」やらせる仕事のやらせ方もありますが、これは相手がそれ相応のスキル経験があってこその事。相手に与える仕事をやるスキル、経験がないのに、「すべてを丸投げ」しても相手には、ただただ負担になるだけで、相手の成長にも何も繋がらないし、相手をただ困らせるだけ。

「相手に考えさせる」とは、上司の側が与える仕事のゴールを伝えそのゴールの達成のための手段を相手に考させることこそが、「相手に考えさせる仕事の進め方」です。

たとえば、現場の仕事でいえば、バッシングした後のテーブルの清掃やセッティングが正しくできていないとき、「おい! テーブルに水滴まだ残っているじゃん! ちゃん拭いておいて!」と言ってしまうのが、指示してしまう仕事の教え方。

反対にあらかじめ、バッシングした後のテーブルの状態の「ゴールあるべき姿)」を伝えておいて、さらに、なぜそうすべきかという「目的」を教えておきます。そして、実際の仕事で上記のような場面に遭遇したら、「なあ。バッシング後のテーブル清掃とセッティングはこれがあるべき姿?」と問いかけ、あるべき姿(ゴール)と今が何が違うのかを考えさせゴールの状態になるように仕事をさせることこそが、「相手に考えさせる」教え方なのです。

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