前回掲載の「習近平、事実上の「皇帝」に。憲法改正で国家主席の任期撤廃」で、習近平氏が任期撤廃案を実現化させ、事実上の「終身国家主席」になる可能性が出てきたと伝えた国際関係アナリストの北野幸伯さん。この読みについて読者の方から届いた「大げさすぎないか?」との意見に対して、北野さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』の中で論拠を示しています。
習近平は、なぜ独裁化を止めることができないのか?
前号「習近平、事実上の『皇帝』に。憲法改正で国家主席の任期撤廃」では、こんな記事を紹介しました。
中国主席、任期撤廃案…習氏の長期政権に道
読売新聞 2/25(日)18:44配信
【北京=竹内誠一郎】中国国営新華社通信は25日、中国共産党中央委員会が、「2期10年」と憲法が定める国家主席と国家副主席の任期について、この規定を削除する憲法改正案を、3月5日開幕の全国人民代表大会(全人代=国会)に提案すると伝えた。
これで、習近平は法的に「何期でも国家主席でいることが可能になる」「終身国家主席も可能になる」という話でした。
前号について、いろいろ質問が届きました。その一つが「終身国家主席を目指す」というのは、「大げさすぎないか?」というもの。
もちろん、習近平が何を考えているのか私たちにはわかりません。実際どうなるのかも、正確に知ることはできません。しかし、私は「習は終身国家主席を目指すことになるだろう」と考えています。その根拠を書きます。