トンチンカンでパワハラ体質。佐川氏証人喚問で露呈した野党の本性

 

話を本線に戻します。

こうした「現場対応をすべて公にするとどうなるか。すべての国有地・公有地の払い下げでの「個別交渉」が可能だと財務省が認めるということになります。財務省の仕事は天文学的な作業量となり、それは不正不当な払い下げの常態化へとつながりかねません。

だって、毎日のように「値下げしてや」「わて、総理夫人とマブダチでんねん」って押しかけられ、電話をかけられ、そして国民に奉仕することを義務づけられている役人にとって、それを「ちっ、うるせーな」と断ることはできないのですから。役所の特技「たらい回し」を使ったとしても、今度は政治家や、その秘書を動員しての働きかけ、それが籠池泰典被告の交渉術であり、その詳細な手口が書き換え前の決裁文書にはあったのです。

真相は明らかになっていませんが、本省(財務省)の指示で書き換えがあったとされるのも、こうした「現実」からみれば、無い話ではないと私は考えます。

一方、証人喚問で明らかになったことは、日本維新を除く野党のパワハラ体質と無能さ、そしていつものことながらマスコミの切り貼りと報道しない自由の行使です。有名どころをあげて事実を記しておきます。日本共産党の小池晃議員が、「これでは証人喚問の意味がない。全部答えない」的に声を荒らげるパフォーマンス。そこだけが切り取られ、テレビメディアは執拗に繰り返しますが、こんな前段があってのこと。

小池 「いつ書き換えを知ったかは言えないといった。ではいつ見たかを答えろ。(議場に失笑が漏れ)いやいや、安倍昭恵夫人の名前を見たときにどう思ったか答えろ」

 

佐川 「質問の趣旨は決裁文書をいつ見たかということなので、刑事訴追の恐れがあるので答えない」

 

小池 「いつかの時点で昭恵さんの名前を見つけたんでしょ? 名前が何度も出てくる。だからその時の印象を答えろ」

 

佐川 「いつ見たとは聞いていないが、いつか見たというのは同じ質問だ」

佐川氏の二度目の答弁は、一度目の小池氏の「ミス」を拾い上げたものながら、小池氏は二度目の質問で「何度も出てくる」としている。書き換え後の文書から、昭恵夫人はもちろん政治家の名前も全削除されていることから、隣接する質問であると佐川氏は解釈したと言われればそれまで。

程度の差こそあれ、全編こんな感じ。だから、読売新聞によれば「50回の答弁拒否」とありますが、それは「同じようなことを50回聞いたという無能の証明です。

さらにその回数はこんな無能さも表しています。

「結論ありきのため、新しいロジックを組み立てられない」

それはこういうこと。

昭恵夫人の関与、首相の働きかけがあった、あるいは忖度しなければならない理由や圧力があったから、8億円の値引きをしたし、決裁文書の書き換えも起こった。

この結論に結びつけるためだけに質問するので、佐川氏の証言に疑惑を見つけることができない。つまり、野党は真実の解明ではなく、己の信じる結論へと導くためだけの質問追及しかしていない。オモチャをねだる幼稚園児と同じレベルです。だから、佐川氏からすれば余裕の対応が可能。殴られる場所が分かっていて、そこから逃げる方法=答弁拒否が権利として認められるのですから。

さらに野党の質問者は自分の言葉に酔っている風であり、泣き落としにせよ、裁判をちらつかせた恫喝にせよ、「珍獣」を見ているつもりと開き直れば、馬鹿馬鹿しい以外の感情を持つことは困難でしょう。実際、証人喚問されている佐川氏が吹き出すシーンもあり、さらに明らかに小馬鹿どころか、存在からバカにしているかの表情も確認できます。これでは何人、何回と証人喚問しても同じ。ワイドショーにネタを提供する以外の意味はありません

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