最近の客単価向上策に関しては、追加料金の支払いで量を増やしたり、既存の商品のサイズを大きくしたものを投入するなど、既存の商品を基にしたものが多いのが特徴です。まったく新しい商品を開発するとなるとコストがかさんでしまいますが、既存商品を基にしたものであればそれはさほどではありません。原材料費や人件費が高騰していることもあり、コストを抑えることを意識した施策に重点を置いていると考えられます。
こうした客単価向上策にも関わらず、客足は一向に衰えていません。18年4月まで28カ月連続で客数は前年を上回っています。高価格バーガーを販売しても客足が減らないことから、勢いに乗じて手を緩めずに高価格帯へのシフトを進めていったと考えられます。
一方で高価格帯へのシフトは低価格を求める人の離反リスクがあります。しかし、高価格バーガーを相次いで投入しているとはいえ、依然として100円マックなどの低価格メニューも充実しているので、そういった人の離反は限定的でした。100円の商品だけで過ごす人が今でも少なくありません。高価格帯のメニューと低価格帯のメニューが共存できている状況です。
マクドナルドは期限切れ鶏肉使用問題というピンチを高価格バーガーの投入で切り抜けている側面があるといえるのではないでしょうか。
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