仮想通貨は法律の抜け穴をついたもの
このように、本来は公的機関ではない私的な機関が通貨を発行することは禁じられているのですが、なぜ仮想通貨が発行できているのか?
もうおわかりですね。
世界各国の通貨の法律というのは、“現物の通貨”を発行することを禁じています。しかし、各国の通貨に関する法律は、ネット上の仮想でつくられた通貨までは、想定していないのです。
だから仮想通貨というのは、この通貨に関する法律の抜け穴をついたものだということができるのです。
逆に言えば、仮想通貨は現物の通貨を発行した時点でアウトとなってしまいます。
仮想通貨が現物の通貨を発行できない理由は、それなのです。
しかし、“仮想通貨”だからといって、“私的通貨”の弊害は間違いなく持っているわけです。国がコントロールできない通貨が、大々的に流通することになれば、社会経済は大きく混乱することになります。
となると、各国は、なんらかの形で仮想通貨を規制することになるはずです。禁止に動く国も多々出るはずなのです。
だから仮想通貨というのは、もし発展したとしても、現物の通貨のようには絶対になれない宿命を持っているのです。もし仮想通貨が、現物の通貨のような力を持つようになれば、各国は必ず規制に動き出すからなのです。
つまり、仮想通貨というのは、どう転んでも大きな発展はできないものなのです。
実際に、仮想通貨について、世界各国はあまりいい顔をしていませんよね? すでに規制に乗り出している国は多々あります。
日本が仮想通貨市場をリードしているのは、日本は仮想通貨に対する規制が先進国の中で一番緩かったからなのです。