日本の「児童虐待」刑罰は軽すぎる。同じことを米でしたらどうなるか

 

逆に言えば、今の日本では、どんなに辛く悲しい、人としてまともな心を持つ者なら涙をこらえきれないほどの児童虐待が行われても、その犯罪者が市中を引き回されたり、打ち首獄門になったりはしない。

凡そ以下のような刑法に基づき、最大でも「5年以下の懲役程度の刑罰しか与えられないようだ。

  • 刑法218条(保護責任者遺棄)
    「3月以上5年以下の懲役」
  • 刑法219条(遺棄致死傷)
    「傷害の罪と比較して、重い刑」
  • 刑法205条(傷害致死)
    「3年以上の有期懲役」
  • 刑法211条後段(重過失致死)
    「5年以下の懲役、5年以下の禁錮、50万円以下の罰金」

さて、これで本当にいいのか? かつて、これらの刑法が定められた頃の日本では、子どもの人権や命が極端に軽んじられていたということではないとは思うけれど、現代の私たちの感覚からすると、この手の児童虐待に対する刑罰は、もっと重く厳しい内容へ改めた方が良い気がする。なにしろ、今、この瞬間も、周りに頼れる人が全くいない状況で、ひどい虐待を受け続けている子が何処かにいるかもしれない。

幼い命を守るため、私たちは何かすべき。

他にも良いアイデアがあれば、どんどん試した方が良いと思うが、まずは、児童虐待に対する刑罰をある程度の『抑止効果を期待できるくらい重く厳しくする…という対策は、結構、重要だと思う。なぜなら、児童虐待の中には、児童虐待を軽く考えている親が、無意識のうちに、あるいは、しつけのつもりで(しつけと言い訳して?)行っているものも少なくないと思われるから。

刑罰を重く厳しくすれば、自然にそうした児童虐待は減るだろうし、児童虐待への社会全体の意識も高まる気がする。児童虐待への社会全体の意識も高まれば幼い命が失われる前にどうにかしようという考えるようになるかもしれない。

では、どの程度の刑罰が適切なのか?

さすがに、伊吹吾郎さんご提案の「市中引き回しの上、打ち首獄門…」というワケにはいかない。

…というわけで、日本とアメリカでは、法律はもちろん文化や慣習や価値観も異なっており、そのまま取り入れられないだろうけれど、あくまでご参考までに、アメリカで起こった児童虐待に対する刑罰の最新事例について、ちょっと調べてみた。

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