日本の「児童虐待」刑罰は軽すぎる。同じことを米でしたらどうなるか

 

そんなわけでアメリカでは、異なる文化や慣習や価値観の壁ですら越えて、ダメなものはダメ、児童虐待は重い犯罪だと知らしめるために、児童虐待に対する刑罰もそれだけ重く厳しいものになっている。

なお、この事件を担当したファレル裁判官は、「かわいそうなジャイデンくんは、死ぬまで拷問を受け続けた。このような苦しみを、今後、決して子どもたちに与えてはならない」とご発言。

その通り。まず、考えるべきは子どもたちのことだろう。他の犯罪と同様、犯罪者側の言い訳やウソよりも、被害者を救うことを優先すべきだ。それに、そもそも、自分の子どもであるとか、小さい子どもで言うことを聞かないとかで、暴力や暴言を振るっていいわけはない。

今もどこかで虐待を受けているかもしれない幼い命をどうすれば守れるのかを、まずは考えるべきだろう。

ご参考
Parents get life plus 85 years in child’s death

せっかくなので別の判例もご参考まで。

同じく2017年11月、オクラホマ州オワッソ市の裁判所で「最悪の児童虐待事件」を起こした20代の両親に対して、130年もの懲役刑が言い渡された。

あまりにも悲惨過ぎるため虐待の詳細については自粛するが、ろくに食事も与えられなかった生後9か月の双子の赤ちゃんの体重は、3,600グラムほどしかなかったという。不幸中の幸いでその双子の赤ちゃんは生きており現在は保護されているが、ひどい児童虐待ということで、なんやかんや罪状が積み上げられ、懲役130年。

ご参考
Parents sentenced to 130 years in ‘worst case of child abuse’ Owasso police had seen
An Owasso police officer called it the ‘worst case of child abuse’

最後にもう1つ。

今回は、どの程度の刑罰が与えられたのか、皆さんに予想して頂こう。

アリゾナ州フェニックス市に住む10歳の少女、エイミー・ディール(Ame Deal)ちゃんは、母親代わりである従妹のサマンサ・ディール(29歳)から顔を蹴られたり、木の棒で叩かれるなど、長年にわたって虐待を受け続けていた。

サマンサだけでなく、その夫のジョン・アレン(29歳)やジョンの母親も暴行に加わり、エイミーに辛いソースを飲ませたり、犬の糞を食べさせるなど、様々な虐待を続けていた。

暑い7月のある日、エイミーちゃんは、アイスキャンディーをこっそり食べた罰として、サマンサによって約86cm×36cm×30cmのおもちゃ箱に押し込められた。気温38℃をこえる暑い日だった。その7時間後、おもちゃ箱に押し込められたエイミーちゃんの死亡が確認された。

さて、どのような判決が下されたのか?

print
いま読まれてます

  • 日本の「児童虐待」刑罰は軽すぎる。同じことを米でしたらどうなるか
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け