私の目に止まった記事2
● Could iPhone-style contract manufacturing come to the car industry?
Appleは自分自身は製造ラインを持たず、iPhoneの製造はFoxconn(鴻海精密工業)に任せていますが、同じように、将来は自動車メーカーもそうなるのではないか、という記事です。
現時点では、自動車メーカーにとって、製造ラインは他社との差別化、という意味でとても重要な意味を持っています。トヨタ自動車は、「カイゼン」や「カンバン方式」などの独自の製造方法で、他社を圧倒する高品質な自動車を安く製造することにより、世界制覇を成し遂げました。
テスラも例外ではなく、ロボットを多用した最新の製造ラインに莫大な投資をしています。
しかし、それが変わろうとしている兆候があります。顕著な例が、この記事でも取り上げられているWaymo(Googleの兄弟会社)です。自動運転技術はWaymo自身が開発していますが、自動車そのものはクライスラーに作らせています。
Waymo以外にも、Uber、Appleなどが製造ラインを持たずに自動運転車の開発をしており、彼らが本気で市場に参入する時代には、製造ラインを持たない自動車メーカーがあたり前になっている可能性は十分にあります。
ちなみに、私の会社(Xevo)がビジネスで深い関係のあるトヨタ自動車は、e-Paletteというコンセプトを発表しましたが、これもそんな時代を見据えた、自動車のアーキテクチャだと私は理解しています。トヨタ自動車は、ハードウェアと最低限の安全走行ソフトウェア(“Guardian”と呼んでいます。参照:How Does Toyota Guardian & Chauffeur Autonomous Driving Work?)までを提供し、それを人が運転しても良いし、UberやAppleが開発した自動運転ソフトウェアが運転しても良いのです。
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※ 本記事は有料メルマガ『週刊 Life is beautiful』2018年8月21日号の一部抜粋です。初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込864円)
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