「そだねー」は半端ないって。流行語大賞に出たスポーツ用語まとめ

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今年も「ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート30語が発表されました。サッカーに関するメルマガ『 J3+ (メルマ) 』の著者・じじさんが、流行語大賞常連のスポーツジャンルの流行語について、歴代のワードを振り返りながら解説されています。

2018年の新語・流行語大賞は・・・。

11月7日(水)に「2018年のユーキャン新語・流行語大賞」にノミネートされた30語が発表された。事前に予想されたとおりで、「そだねー」、「もぐもぐタイム」、「金足農旋風」、「ひょっこりはん」などが順当に選出された。平昌五輪ははるか昔の話に思えるが今年の出来事である。「1月・2月・3月に流行った言葉は不利」と言われることが多いが、カーリング女子にちなんだ「そだねー」と「もぐもぐ」のどちらかは新語・流行語大賞に選出されると考えられる。使い勝手の良さを考えると「そだねーが選ばれる可能性の方が高いと言える。

サッカー界は何と言ってもロシアW杯における日本代表の快進撃で大いに盛り上がったが「2018年の日本サッカー界の新語・流行語」というと、

 ・(大迫)半端ないって
 ・西野JAPAN
 ・ケイスケホンダ
 ・ネイマールチャレンジ
 ・おっさんJAPAN(忖度JAPAN)
 ・フェアプレーポイント
 ・(2対0は)危険なスコア
 ・パス回し (ポーランド戦)

など。個人的に推したいのは(長くなってしまうので新語や流行語とは少し違ってくるが)ベルギー戦で逆転負けを喫した後に西野監督が選手たちに発した「ロストフで倒れ込んだ時、背中で感じた芝生の感触見上げた空ベンチにいた選手は居心地の悪い感じを忘れるな。」になる。ただ、過去の大賞を調べてみたが、ここまで長いものは選ばれていない。長いものでも、有森裕子さんの「自分で自分をほめたい。」や東国原英夫さんの「(宮崎を)どげんかせんといかん。」程度。長すぎるものは対象外になるようだ。

サッカー関連の新語・流行語大賞

ロシアW杯で日本代表が勝ち進んだことで印象的なワードやフレーズがたくさん生まれたが、2018年の新語・流行語大賞に選ばれる可能性があるのは「(大迫)半端ないって」だろう。使い勝手のいいフレーズなのでサッカー関係以外でも多用されており、一般の人にも認知されるワードになった。よほどのことがない限りは大賞から漏れることはないだろう。サッカー関連のワードが大賞を受賞するとしたら2011年のなでしこジャパン以来となる。このときは日本サッカー協会の小倉純二会長が受賞者となった。

サッカー関係の用語で大賞を受賞しているのは1993年のJリーグ、2002年のW杯(中津江村)、2011年のなでしこジャパンの3例のみ。意外と少ない。ちなみに野球関係の用語がたくさん選出されている印象もあるが、21世紀に入ってから大賞に選ばれたのは2015年のトリプルスリー、2016年の神ってるの2例のみ。20世紀の終盤は1994年のイチロー、1995年のNOMO&がんばろうKOBE、1996年のメイクドラマ、1998年のハマの大魔神、1999年のリベンジ&雑草魂と盛りだくさんだったが意外と最近は限られる。

(代表関連ではなくて)Jリーグ関連で2018年に話題になったワードは無いか?と探してみたが、

 ・フライデーナイトJリーグ
 ・イニエスタ・ルール
 ・「誤報じゃないよ、ほんトーレス!」、「来てくれてありがトーレス!」

くらい。強烈なインパクトを残すワードはなかなか誕生しないが、サッカー人気が高まって、サッカー関係の用語が当たり前のように使われるケースは増えてきた。日常生活でも、芸能界でも、どうしようもない悪事を働いた人は「これは一発レッド」や「レッドカードだ。」と言われる。会話中に大きな笑い等を生み出せそうな絶妙なフリをすることは「キラーパス(を出す。)」と言われるし、ちょっと鼻毛が出ていることを「オフサイド」と言う。これは2002年の日韓W杯のときのGK川口とFW中山の会話が発端と思われる。

当たり前に使われるサッカー用語

当たり前すぎてサッカー用語とは感じられなくなったが、「アウェイ」や「サポーター」や「ロスタイム」や「アディショナルタイム」や「スルー(する)」や「キックオフ」あたりも完全に日本語として定着した。もちろん、それ以前にも使用されていたワードも含まれるが、サッカー関連で多用されたことで市民権を得ることができた。他には「○○トップ(1トップや2トップや3トップなど)」も同様である。アイドルグループで人気と実力を兼ね備えたグループの顔的な人が2人いるときは「××××の2トップ」と表現される。

日々、サッカーは進化するので、新しい言葉も生まれてくる。前回、例に出した「バイタルエリア」や「ポリバレント」などは好例と言えるが、「トラッキング(システム)」や「スプリント回数」などもここ数年で広まったワードになる。海外に目を向けるとバルセロナやスペイン代表のパスサッカーを表現する「チキタカ」は2006年のドイツW杯のときに一気に広まったとされている。ワンタッチで軽快にボールを回す様子を「擬声語」で表現したと言われている。完全に市民権を得ているが広まったのは最近の話になる。

最後に個人的な話をすると、結構な期間、サッカーサイトを運営しているので、市民権を得られるようなワードを1つでも2つでも生み出したいと思うが、なかなか難しい。ちなみに、ここ最近、森保監督が就任したフル代表のことを「森保JAPAN」ではなくて「ポイチJAPAN」と表現しているが、ポイチJAPANというフレーズを広めたくて使用しているのではなくて、五輪代表と区別するためである。森保JAPANと表記してしまうと「フル代表なのか?五輪代表なのか?」分からなくなる。区別するために使い分けている。

image by:Gansstock, shutterstockより

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