大人になったら試したい、毒親の呪縛から自由になる2ステップ

 

自分の心の中に作り上げた「母親像」と向き合う

許しというのは何も肉体がこの世になくても成立するものでして、ということは、現実のお母さんと向き合うというよりは、内なるお母さんと向き合うことを主にしています。

Yさんの中にある「お母さん」と向き合うのです。

お母さんというのは人生で最も付き合いが古く、そして、最も影響を受ける人物です。
特に女性にとっては、同性の親ですから、大人の女性のモデルにもなります。
それで、個人やグループでのセッションをしていても、お母さんとの関係が何かと出てくるものなのです。

そのお母さんというのは実家にいるお母さんというよりも、その歴史の積み重ねから自分の中に作り上げたお母さん像です。(←ここがものすごく重要)

Yさんのお母さんは超依存的で粘着質で子どもを虐待する人です。

それは実際にそのようなことがあったからなのですが、それが“今現在も”Yさんの中に存在しているお母さんなのです。
そして、そのためにお母さんの前に出ると、“あの当時の私”が出て来て怯えたり、嫌悪したり、無視したりするようになるのです。

今の私、と、今のお母さん、が出会っているわけではないのです。

だから、内なるお母さんとまずは向き合ってみましょう、という提案をします。
(場合によっては、“あの当時の私”と向き合うことを先にすることもあります)

内なるお母さんに対して感じている感情を解放していきます。
怒り、恨み、憎しみ、悲しみ、寂しさ、不満等々を書き出すなり、話すなりしてしていくのです。
際限ないように思えますけれど、お母さんに恨み辛みが満載している方であっても、御恨み帳を数冊書けば少し気分が落ち着いてきます。

とはいえ、感情ですから、出しても出しても出てくるのものですから、次はその感情を作り出す仕組みを変えていきます。

そのひとつは理解。なぜ、お母さんがあのような態度を採ったのかを感情的に理解します。
もう一つは受容。大人の女性に成長したYさんが、あの時のお母さんをただ受け入れます。そういう人であることをただ受け入れるのです。

ここで「自分軸」というのを使って、「私は私、おかんはおかん」と線引きしつつ、「私は私の選択で幸せになれるし、おかんはおかんで幸せになれる」などとアファメーションをするのも効果的です。

そうすると「私のお母さん」という娘目線ではなく、客観的に「ひとりのおばちゃん」としてお母さんを認識できるようになります。

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