日韓の衝突不可避、米が北攻撃?最後の調停官が2019年を大胆予測

 

米朝協議の進展は?さらに、どうなる日韓関係

北朝鮮をめぐる情勢も非常に不安定です。1月末までに米朝首脳会談の開催を目指すとのコメントがワシントンDCからありましたが、その開催に向けた協議も進んでいません。またこの案件は、米中間の争いの影響をまともに受けています。中国と言えば北朝鮮の後ろ盾として機能していますので、米朝間の微妙な空気は、実は米中間の争いの縮図となっています。

そしてまた、「非核化」が意味する内容が米朝間では違うことも分かってきました。アメリカ側の理解(日本の理解)は、「北朝鮮が開発してきた核兵器をすべて廃棄し、そして核開発も不可逆的にストップ」という内容ですが、北朝鮮側の主張は、あくまでも「朝鮮半島の非核化」であり、これは韓国に駐留する在韓米軍の非核化も指します。

これに対し、マティス国防長官は“よほど大きな変化がない限り”と前置きしたうえで、在韓米軍が一兵たりとも削減されることはない、と言い切り、日本をはじめとする同盟国を安心させようとしてきましたが、その空気も、彼の辞任と、韓国の北朝鮮への傾倒が、非常に不透明で不安定なものにすることになるでしょう。

その微妙な空気の合間で、北朝鮮の核開発は“不可逆的なレベル”まで進められることになるでしょう。それが明らかになるのが2019年前半頃だと考えられます。そして、北朝鮮がまた東アジア情勢の混乱に乗じて核開発をさらに進めるような事態になると、日本の懸案事項である拉致被害者の問題解決も見通しの立たない戦いに戻る恐れが高くなります。

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