飛行機が4時間遅れても、気の短いニューヨーカーが怒らないワケ

 

理由は出発直前に知ることになりました。そう日本から近い。今回、妻はサプライズで、僕の実家の父、妻の実家の父母を招待していたとのこと。すでに80手前の死にかけの3人なので、いまさら14時間のエコノミーニューヨーク行きは厳しい。なので、ハワイで合流することになりました。お義父さんも、うちの両親もこれ以上ないくらい喜んでたよ!と報告された後ではもうフロリダに変更させるわけにはいきません。

ここまで読んで頂いたら、「なんていい奥さんなんだ!」と思われるかもしれませんが、お金払うのは僕です(涙)。双子も合わせて7人の10泊の滞在。ハワイ―日本と、日本─ニューヨークの往復航空券。一体いくらかかったんだよ。

僕の母はもう17年前に他界しているのですが、父にしても、義理の両親にしても、おそらくは孫たちに会えるのはもう数えるほど。すでにカウントダウンは始まっています。もし、僕たちが日本に住んでいれば週末ごとに、孫たちに会わせることもできた。なので、これくらいの親孝行はしておこうかなと思い直しました。二人でフロリダにふらっと行っていた時代に比べ、とてつもない予算超過のバケーションになったけど。

特に、故郷の親父は70過ぎるまで国内線の飛行機すら乗ったことがなかった田舎者。僕がニューヨークに来ていなければ、生涯、外国とは無縁の瀬戸内海の人間でした。過去、親父は僕の結婚式も含め2度、ニューヨークに来たことがあります。もう8年前と、10年前です。体も強い方ではなく、今年80になる親父は「もう、ニューヨークには行きたいけど、無理かな」と以前、つぶやきました。

おそらくかなりの確率で、生涯最後の海外旅行。ひょっとすると、孫たちに会うのも最後かもしれません。日本で生まれたからには、人生一度くらいはハワイに連れて行ってやりたくなりました。ニューヨークから孫を連れ、関西国際空港から呼びよせる合流地点がハワイ。考えてみるとこれ以上のわかりやすい親孝行はないかもしれません。

東海岸のスポーツイベントは時差のため終了が深夜

僕としては、初ハワイと言っても国内なので、いつもの海外旅行に比べて、まったく構えず前日までブルックリンの格闘技イベントにプライベートで楽しんでいました。東海岸でのスポーツイベントは北米全土のテレビ中継を考慮して、かなり夜遅くから始まります。時差があるので10時から。西海岸だと7時。中西部だと8時。確かにニューヨークでは10時スタートがいちばんスマートです。

なので、大会メインイベントが終わるのは深夜1時。そこから数万人が一斉にタクシーを取り合うので、まずつかまりません。仕方なく雨の中地下鉄の入り口まで歩くと、週末のブルックリンのサブウェイなんて、まず運行臨時ストップだらけ。はて、どうやって帰宅しよう。

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