接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんは、訪れたお店の良し悪しを判断する際、「対応できないときの対応」を一つの指標にしているといいます。いったいどのようなことなのでしょうか。坂本さんは今回、自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で明らかにしています。
対応ができない時は
個人的な基準ですが、ある店が、良い店かどうかを判別する時の、一つの指標としていることがあります。対応ができない時の対応がどうかという点です。あくまでもサービスの話で、商品力は一旦置いておくことにはなりますが、ここを見れば、その店がどんなレベルのサービスを提供しているかが、一発でわかると思っています。
どういうことかというと、例えば、飲食店を例に出すとわかりやすいでしょう。飲食店の場合は、予約ができる店が多いですが、予約でいっぱいで飛び込み来店のお客様が入れないという時などは、まさにその時です。
下手なお店だと、新規の入店ができなかったりすると、ただ単に断るだけになります。「今日、予約でいっぱいです」で終わるのです。
私の場合、この手の対応をする店で、良いサービスをしてくれる店など存在しないと思っているので、二度と行くことはありません。商品的な面でも、他に良いお店はいくらでもあるので、別にわざわざそこを選ぶこともなくなります。
少しレベルの高いお店になると、これが、少しだけ変わってきます。「すみません、今日は予約でいっぱいなんです。また来てくださいね」みたいな感じに、お客様を気遣う対応に変わってくるんですね。これだけでも、対応してもらえなかったお客様は、「それならしょうがない」と、納得してくれます。
そしてもっとレベルの高いお店なら、どうなるかというと、気遣いに加えて、次の話をしてくれます。「すみません。今日は予約でいっぱいなんです。○曜日のこの時間は結構混み合うので、もしまた来ていただけるようなら、席を取っておきますよ」みたいなことですね。観光で来ているような場合でも、「いつまでいらっしゃいますか?ご用意できる時間を探すますよ」のように、お客様に合わせた対応をしてくれます。もちろん、電話応対などでも同じように、です。
そうしてくれると、特に気にもせず行ったお客様も、サービスの質の高さを感じてくれますし、だからこそ、商品(メニュー)への期待も膨らみ、何とか時間を作ってでも、来たくなります。そんな部分で、ファンを作っているお店は、確かに存在するのです。