医学的エビデンスが示す、言葉の罰も含めた体罰は子供の脳の発達を妨げる

 

子供のしつけは論理的な説明で

それでは子供のしつけはどうすればよいのでしょうか。それは論理的な説明です。一生懸命に何度も何度も繰り返し論理的な説明を行うのです。静かにすべき状況や場所で騒いだり暴れたりする子供に対して、論理的にその理由を伝えて説明するのです。わかりやすく説明すれば3歳の子供でもわかるのです。

問答無用でいきなり体罰を与えたり激しく暴力的な叱責をしたりするのは子供の将来にとって良くありません。脳の発達を阻害し学習や記憶の能力を低下させます。心理的なトラウマが将来の精神疾患のリスクを上げるのです。うつ病や不安神経症、摂食障害は家庭内暴力とのリンクが示唆されています。

最近の日本、特に都会でよく見られる風景として、子供が良くないことをやったときでも、周りにいる他人が全く関与していないことです。もちろんその際に体罰や言葉による暴力をすべきではありません。でも、論理的な説明をしてあげることは社会的に望ましいのです。そのような社会で育った子供たちはきっと賢く健康で性格の良い大人になると思います。

文献Sege RD, et al. Effective Discipline to Raise Healthy Children. From the American Academy of Pediatrics Policy Statement. December 2018, VOLUPediatricsME 142, ISSUE 6.

image by: PR Image Factory, shutterstock.com

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