スターバックスが高級旗艦店の出店で示すブランド活性化の重要性

 

スターバックスがリザーブロースタリーを展開する理由

なぜスターバックスは、このような高級店を出したのか、を考えてみたい。

これまでも、スターバックスはリザーブという、通常のスターバックスのメニューよりも、若干高級なコーヒーを出してくれる業態はあった。リザーブは通常、スターバックスの既存店舗の一部に併設されていて、リザーブメニューのお客様のための専用のカウンターで飲むことができる。価格帯は、7~800円台が中心なので、通常メニューよりは高め。

しかし、今回のスターバックスリザーブロースタリーは、それをさらに一歩進めた業態だ。これを出した背景には、スターバックス自体が、全体のブランド価値を、より高めようと考えているのだろう。

スターバックスは、日本進出以来、カフェのあり方を変えリードしてきた。第3の場所を提供することで、コーヒーを楽しんでもらう、というコンセプトで店頭を大切にし、接客に力を入れ、その結果ファンを増やしてきた。

また商品ラインアップ戦略も独特で、季節ごとのフラペチーノで話題性を作り、10~20代の支持も集めてきた。しかし、ドトールやコメダ珈琲などの追い上げ、さらにドトールも超高級喫茶店「神乃珈琲」を出店するなど、競争が激しくなってきている。

また、自店舗にしても、「混んでいてなかなか入れない」というイメージがついてしまったり、出店数の多さが、逆にコモディティ化したりと、内部的な問題点も増えてきている。

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