桜の便りが聞こえ始め、ホッとするような暖かい日が増えてきましたが、そんな暖かい日には、内臓が怠けてしまい、花粉症でなくても涙と鼻水に悩まされる人がいるようです。そこで、メルマガ『鍼灸師・のぶ先生の「カラダ暦♪」』の著者・のぶ先生が、暖かいからこそ起こりやすい「冷え対策」を教えてくれます。花粉症の軽減にも繋がるようですよ。
暖かい日の止まらない鼻水の正体
気温が上がると、カラダは「寒気」を感じることがなくなります。「寒気」はカラダを温めようとする働きをうながす刺激でした。そんな代謝と抵抗力を高めようとする刺激が、暖かい日になるとなくなります。
「刺激=負担」がなくなるカラダは、とたんに怠けようとして内臓の働きを一気に下げてしまいます。カラダが怠けることで、だるさや眠気が気になり始め、内臓機能が下がることで、手足が冷たくなっていることに気がつきます。
もともと冷え症があったり、疲れるとむくみがたまりやすいひとは、体温が下がることで、こうしたむくんだお水がカラダの芯を冷やします。血流にのることのない、むくんでたまるお水は本来、運動や呼吸や消化のときにたかまる筋力で腎臓へ運ばれて、尿として体外に排泄されます。
冬の間からカラダが冷えていたり、疲れをためて代謝を高められない人は、体内の冷たいお水でカラダを冷やすことで、強い眠気や気だるさがでたり、涙や鼻水が垂れてきます。冷たいプールにカラダをつけているような状態ですから、対策としてはカラダの芯から温まるように保温することが必要です。
カラダの芯から温めるのに手っ取り早いのは「神闕(しんけつ)のツボ」を温めることです。「神闕のツボ」はおへそのことです。おへその上下左右にお灸を同時にすえたり、おへその周囲の固くこわばっているところや、圧痛を感じるところをさぐって、お灸をすえるとよいです。
お灸をするのが手間に感じる人は、ひと肌よりも温かい湯たんぽを、おへそに当てるようにして抱えておきましょう(真冬と違って、あまり熱いと汗をかいてしまうので注意。汗をかくと、かえってカラダを冷やしてしまいます)。
同時に太ももや腰回りを左右に振ったり、足首を回したりして、むくんだお水の循環をうながすようにします。だるさや涙や鼻水が楽になる前には、大量の尿が排泄されます。
カラダの芯が温まると、手足の冷たい感じも楽になります。三寒四温の暖かい日だけ、花粉症症状がつらくなるようなら、まずはカラダの芯を温めて、足腰にたまったむくみを解消するように心がけましょう。
早起きしてカラダを積極的に動かしてアイドリング、早めの就寝でカラダを温めながら回復をうながす時間をたくさん取ることも必要です。
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