有権者に響かなかった野党の追及
【東京】の1面はトップに「辺野古」、左肩に「予算成立」、中央に「日産」という配置。2面は、「辺野古」に関する解説を「核心」で取り上げ、他に「元号」、「小学校教科書」の続報など。3面は「予算成立」に関する大きな解説記事が中心。
改めて「予算成立」について。1面左肩から3面の解説的な記事へ。
uttiiの眼
5面記事。野党は予算審議の中で「統計不正」問題を中心に追及したが、「不正が始まった経緯や組織的な関与など疑問は残ったまま。」として、森友・加計問題でも解明が進まず、記者は「野党の追及が効果的だったとは言い難い」と言っている。
思うに、野党の追及が効果的でなかった理由は、結局のところ、厚労省の特別監察委が2度にわたって詭弁を弄し、「組織的関与はない、隠蔽もない」としていたにも関わらず、再々調査に政権が応じなかったこと、また「毎月勤労統計」に関しては、調査対象入れ替え前の「共通事業所」の実質賃金のデータを公開していないことが大きい。肝心な情報が政権によって秘匿された結果と言うこともできるだろう。残念ながら、そのことに対する国民・有権者の怒りを燃え上がらせることが、野党にはできなかった。結果、内閣支持率は大きく動かなかったことになる。
記事は最後に、駒澤大学・逢坂巌准教授の分析を引いている。
「森友、加計問題のようにあからさまな不公正が疑われたわけでなく、決定的な資料も出ず、野党の統計不正の追及は有権者に響かなかった。一方、政権側も外交や改憲で支持層にアピールできる成果は乏しい。」
image by: 首相官邸