現役アナウンサーが教える、話を3分間でスッキリ話すためのコツ

 

そして、その話を聞いている私からしても、分かりにくくて冗長になりがちだったそのご相談者さまの話が、ぐんと聞きやすいものになるのには、毎度、驚き、そして感慨深さを覚えます。

聞き手の側からしても、我慢ができるんですよ。我慢と言いましょうか、待てるのです、その〇〇がどうだったというところに、話が到達するまで。

それが、「〇〇をした話」のままだったら、どうでしょう?聞きながら、この話、どこまで行くんだろう、何が言いたいんだろう、って思いますよね。ましてや、その話が長引きそうなら不安にすらなるものです。途中で口を挟まずにはいられないでしょう。

それが始めから、「〇〇が、こうだった話」と言われれば、たとえ話が長くなりそうでも、〇〇がどんなだったか言ってくれるまでは待とう、と腰を据えて聞くことができますし、たとえその話のテーマが難しい内容だったとしても、聞き手の記憶には、「〇〇は、どんなだ」という情報が知識として残ります。それが「〇〇の話」のまま散漫な話が続いたとしたら、もしかしたら聞き手には、何も残らない話になってしまう恐れもありますよね。

「〇〇をした話」を、「〇〇が、こうだった話」に掘り下げ、話の本質を絞り込んでから、話すこと。たったこれだけのことを、話す前に考えよう、ということなのですが、話し方、話すときの考え方、思考回路は、その人の生きてきた時間の分だけ、習慣化されてしまっていますから、一朝一夕には、変わりません。

そこで、その導入法としてご提案しているのが、「横着ファイリング話法」というわけなんですね。

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