「欲しいけれど、この値段ではちょっと高いかな」と、商品の価格で悩むお客さんには実は共通点があるとするのは、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさん。坂本さんは自身の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』で、そんなお客さんの迷いを解消し商品の付加価値を伝える為には、販売員のヒヤリングスキルが重要であるとし、その理由を解説しています。
金額で悩む時
お客様が商品を買うか買わないかで悩んでいる時には、様々な理由があります。その中でも、わりとよく質問を受けるのが、「金額で悩む時」についてです。ある程度、高価格帯の商品などの場合に、お客様が価格が高いからと、買うかどうかを悩んでいる時に、どうすれば買ってもらえるのかということですね。
私もこれは難しい問題だと思います。こういう時に、解決策としてよく求められるのは、クロージングです。「どういうクロージングをかければ、買ってもらえますか?」みたいなことを聞かれるのです。
もちろん、クロージングの言葉は色々と考えられます。例えば、私がよく使っていた言葉で言うと、「責任を取りますよ」的な言葉です。
こちらとしては絶対的な自信がある時に使う言葉なのですが、お客様がもし納得いかないとか、困った時には、責任持って対応させてもらうことをお伝えするわけです(もちろん返品とかそういうことではなくて)。その覚悟を持ってお伝えすると、お客様も、「それなら信用して任せる」と買ってくれます。
決して安易に使う言葉ではありませんが、自信があるならそんなクロージングもありかもしれません。
ですが、お客様が価格で悩んでいるという時は、クロージングがどうこうよりも、それ以前に、もっと別のことを考える必要があります。というのも、金額で悩んでいるという時は、お客様が、それだけの金額の価値を感じられていないということだからです。
「高いなぁ、どうしようかなぁ」という時のお客様は、買おうと思えば買えます。その微妙なラインだからこそ悩むのですが、そもそも、その金額が高いと思っていなければ、悩まずとも買ってくれます。
例えば、ベンツの新車が50万円だったとしたら、誰だって買おうとしますよね。50万円ならば、自分で乗ってもいいでしょうし、興味がないなら、正規の値段より少し安く売っても大きな儲けが出ます。
このように、誰もが50万円以上の価値があるということをわかっているから買います。要は、お客様にその値段以上の価値があると理解してさえもらえていれば、価格が多少高くても買ってもられるということです。